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Vol.251 アブサントの味⑥ “King of Spirits Gold” [韓国と関係ない話]

 円高になったので、久しぶりにアブサントを注文する。

 海外には通販の専門サイトがたくさんあって、最近は日本人顧客が増えているらしく、JCBカードなんかも使えるようになってきている。

 今回紹介するチェコの“King of Spirits Gold”、日本には正規で入ってきていないが、結構有名なお酒だ。
 私が知る限りでは、このシリーズ、三種類あって、お馴染みのゴッホラベル以外に、ヘミングウェイのラベルがある。

 かつては白ラベル、赤ラベルと、どこかのウィスキーみたいだったんだけど、ゴッホ版は現在、両方とも白いラベルになっている。
 えらく高価な(私にとっては)酒なので、ちょっと注文には勇気がいった。

 注文後、早くて二週間後に到着かな?と勝手に思っていたのだが、三日で届いたので焦る。
 なんてことはない、そこのディーラーは航空便で海外に発送していたのだった。
 でも、あんまり早く来すぎると、楽しみが半減するような気も…

 そういうワケで、勇気を出して封を切る。
 酒なんて、いくら高価でも、しょせん飲まなきゃ意味のない代物だ。

 お酒の色は自然で上品な枯れ葉色。
 瓶の底にはニガヨモギらしき葉っぱが沈んでいて雰囲気を盛り上げる。

 愛用のテイスティング・グラスに少し注いでまずは香りを嗅いでみる。
 強い酒精に混じって、お馴染みのイカリソウのような、ちょっとスパイシーで胡椒くさい香りが漂う。
 私はストレート主義者なので度数が何℃あろうとそのまま飲んでみた。

 “ゲホ、ゲホ、ゲホ~ッ!”

 思わず咳き込んでしまう。
 アルコールが強かったから、というより、薬草の成分が強烈だったからだ。
 味もエラく苦い。
 アブサント=ニガヨモギは除虫剤の原料に使われるそうだが、このお酒を薄めて撒いたら、ホントに虫除けになりそうだ。
 
 ただ、味自体は素朴で力強く、一般的ではないけれど、コアな薬草酒好きには好まれるかもしれない。
 それに、なんやかんやいっても悪酔いしないし、強烈でも基本的には上品な味だろう。

 この“King of Spirits Gold”を飲んで思い出したお酒がある。
 それは、ジャンボアイエのアブサントだ。
 風味の強い、弱いの差はあるけれど、兄弟のように、味がよく似ている。

 ジャンボアイエのアブサントは、最近だいぶ、お値段が上がってしまったが、日本での供給は安定しているし、たまに買うなら買える値段。
 ストレートでクイクイ飲める点でも、いいお酒だ。
 だが、“King of Spirits Gold”、そうはいかない。

 うーん、まあ、マニアだったら、一度はこの“King of Spirits Gold”飲んでおくべきかもしれないが、正直、一般の人にはジャンボアイエをお薦めしたい(…って、私の舌が軟弱なだけ??)
………………………………………………………………………………………………
(さるすべり流““King of Spirits Gold””攻略法)
““King of Spirits Gold”1に対して、軟水を2.5~3未満程度、常温で。

砂糖は入れるべきではないだろうし、入れないと飲めない人は、お薦めしない。
普通、ここまで薄めるとマズくなるのだが、このお酒の場合は苦味が心地よくなり、チマチマと楽しめる味に変身する。
ただし、つまみで合うものが想像外…

kingkeisai.jpg



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