Vol.306 「怪物くん」に似てきたような/ソン・ビョンホ(손 병호) [韓国俳優]
2010年、日本テレビ系列で放映された『怪物くん』は、昔のマンガを実写ドラマで、というえらくベタな企画だったが、大野 智演じる『怪物くん』を粗暴でガラの悪いキャラにすることで、原作の持つエッセンスがうまく抽出された作品だった。
この『怪物くん』を観ていたら、どうしても、ある韓国人俳優が、そのイメージに重なって来た。
彼の名は、ソン・ビョンホ(손 병호)。
最近、急激に見た目が若返り、実写版『怪物くん』みたいな雰囲気になっている。
映画での出世作、代表作といえば『大統領の理髪師/효자동이발사(2004)』で演じた、大統領警護局室長役をまず挙げたいと思うが、この人は映画デビューから一貫して、軍人や、ヤクザの親分といった、腹黒の「怖ーいオッサン」役ばかり。
「仕事を選んでいないのでは?」という勤勉ぶりは、イ・ボムスと近いものがあって、ある意味「プロの役者」だ。
でも、沢山の作品で同じような役ばかりやっているせいか、近頃は、ちょっと手抜き気味な感じがしないでもない。
元々は舞台畑の人で、演劇集団『ZIZ 레퍼토리컴퍼리』の代表かつ演出家でもあり、韓国で出版されている雑誌のインタビューでも「演劇が俳優の故郷(=原点)」と語っていたから、映画やTVドラマでまめに稼いで、それを演劇活動の方に廻すという、ウィレム・ディフォーや仲代達也なんかと、似たスタンスなのかもしれない。
そんな訳で、「怖ーいオッサン」専門の感があったソン・ビョンホだったが、ちょっとユーモラスで家庭的な役が増えている。
個人的印象では、根は三枚目じゃないか、と考えていたんだけど、それがドンピャはまっていたのが『吸血刑事ナ・ドヨル/흡혈형사 나도열(2006) 』の、おかまヤクザ役だ。
ソン・ビョンホ演じるコミカルな役では、今もこれが一番だと思っている。
話題作『グット・バッド・ウィアード/좋은 놈, 나쁜 놈, 이상한 놈 (2008)』で演じた売春宿オヤジは、映画がひどいことも加え、あまりにもガックリな役だったが、「飛べ!ペンギン/날아라 펭귄 (2009)」では、彼のユーモラスなキャラがうまく出ていた。
インディーズバンドの道行ライブを描いたドキュメンタリー『好きで作った映画/좋아서 만든 영화(2009)』では、ひょっこり、飛び入りで出演、カジュアルでナイスなオッサンの一面を垣間見せた。
新作『大韓民国1%/대한민국 1%(2010) 』では、「また軍人役かよ!」という、いつものパターンだったけど、この作品が他と違っていたのは、ソン・ビョンホ演じる中佐が、部下をいつも温かい目で見守る「父親」的役割だったことである。
想像するに、ソン・ビョンホ氏、「怖ーいオッサン」から、親しみのある「お父さん」的イメージへ、変換を試みているんじゃないのだろうか。
それが、若返った理由なのかな?
ソン・ビョンホが日本の作品に出ることは、限りなくありえないが、日本のTVや映画に出るとすれば、「怖ーいオッサン」ではなく、「一見怖いけど、ちょっと間抜けで、本当は優しいお父さん」の役を演じて欲しいと思う。
ちなみに、サイワールド(싸이월드)でミニホムピィ(미니홈피)も開設していて、奥さんと娘さん一緒の写真が堂々と紹介されている(ID登録していれば、だれでも、訪れることができます)。
その写真を観ていると、実際のソン・ビョンホは、『飛べ!ペンギン』のお父さん役に近い人なのかもしれない、なんて想像してしまうのだった。
この『怪物くん』を観ていたら、どうしても、ある韓国人俳優が、そのイメージに重なって来た。
彼の名は、ソン・ビョンホ(손 병호)。
最近、急激に見た目が若返り、実写版『怪物くん』みたいな雰囲気になっている。
映画での出世作、代表作といえば『大統領の理髪師/효자동이발사(2004)』で演じた、大統領警護局室長役をまず挙げたいと思うが、この人は映画デビューから一貫して、軍人や、ヤクザの親分といった、腹黒の「怖ーいオッサン」役ばかり。
「仕事を選んでいないのでは?」という勤勉ぶりは、イ・ボムスと近いものがあって、ある意味「プロの役者」だ。
でも、沢山の作品で同じような役ばかりやっているせいか、近頃は、ちょっと手抜き気味な感じがしないでもない。
元々は舞台畑の人で、演劇集団『ZIZ 레퍼토리컴퍼리』の代表かつ演出家でもあり、韓国で出版されている雑誌のインタビューでも「演劇が俳優の故郷(=原点)」と語っていたから、映画やTVドラマでまめに稼いで、それを演劇活動の方に廻すという、ウィレム・ディフォーや仲代達也なんかと、似たスタンスなのかもしれない。
そんな訳で、「怖ーいオッサン」専門の感があったソン・ビョンホだったが、ちょっとユーモラスで家庭的な役が増えている。
この役が一番好きです
個人的印象では、根は三枚目じゃないか、と考えていたんだけど、それがドンピャはまっていたのが『吸血刑事ナ・ドヨル/흡혈형사 나도열(2006) 』の、おかまヤクザ役だ。
ソン・ビョンホ演じるコミカルな役では、今もこれが一番だと思っている。
話題作『グット・バッド・ウィアード/좋은 놈, 나쁜 놈, 이상한 놈 (2008)』で演じた売春宿オヤジは、映画がひどいことも加え、あまりにもガックリな役だったが、「飛べ!ペンギン/날아라 펭귄 (2009)」では、彼のユーモラスなキャラがうまく出ていた。
インディーズバンドの道行ライブを描いたドキュメンタリー『好きで作った映画/좋아서 만든 영화(2009)』では、ひょっこり、飛び入りで出演、カジュアルでナイスなオッサンの一面を垣間見せた。
新作『大韓民国1%/대한민국 1%(2010) 』では、「また軍人役かよ!」という、いつものパターンだったけど、この作品が他と違っていたのは、ソン・ビョンホ演じる中佐が、部下をいつも温かい目で見守る「父親」的役割だったことである。
想像するに、ソン・ビョンホ氏、「怖ーいオッサン」から、親しみのある「お父さん」的イメージへ、変換を試みているんじゃないのだろうか。
それが、若返った理由なのかな?
ソン・ビョンホが日本の作品に出ることは、限りなくありえないが、日本のTVや映画に出るとすれば、「怖ーいオッサン」ではなく、「一見怖いけど、ちょっと間抜けで、本当は優しいお父さん」の役を演じて欲しいと思う。
ちなみに、サイワールド(싸이월드)でミニホムピィ(미니홈피)も開設していて、奥さんと娘さん一緒の写真が堂々と紹介されている(ID登録していれば、だれでも、訪れることができます)。
その写真を観ていると、実際のソン・ビョンホは、『飛べ!ペンギン』のお父さん役に近い人なのかもしれない、なんて想像してしまうのだった。
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