Vol.464 八面六臂!な박철민 『그와 그녀의 목요일』 [韓国カルチャー]
2013年11月29日から2014年1月19日まで、大学路にある「대학로 문화공간 필링」で『그와 그녀의 목요일』のアンコール上演が行われた。
今回主演の一人정민を演じたのは조재현と박철민、정은표のトリプルキャストだったが、私は박철민の舞台を一度観たいと思っていたので、彼の出ている回を選ぶことにした。
俳優として個性がかなり異なる三人なので、同じ戯曲でも정은표版と조재현版では全く違った印象ではないだろうか。
上演が行われた「대학로 문화공간 필링」は大学路の山側に沿った方の裏通りにあり、以前『笑の大学』を観たのもここであった。
上演が行われた地下にある一館は設備がなかなかよくて、座席前スペースがもう少し広ければ、という感じだ。
大人の男性にはかなり辛い狭さだが小劇場のようにパイプ椅子でない分、まだマシかもしれない。
当日は割引デーだったので良い席をかなり安く入手できてラッキーだったが、意外と客がいなかったのもこれまた意外だった。
最近韓国の演劇チケットは総合通販サイト「Inter Park」を通して一部日本でも直接購入できるようになり、その事自体はとてもありがたいのだけど購入できる演目が偏っていて、『그와 그녀의 목요일』のような作品は当然ない。
仕方ないといえば仕方ないが、日本向けマーケットが都合よく情報統制されているようにも見えるから、ちょっと、いや~な気もする。
2013年末は例のミュージカル『영웅』も公演していたが、当然日本向け「Inter Park」の画面では紹介すらされていない。
今回の『그와 그녀의 목요일』は非常にシンプルな舞台美術から成っていて、椅子が幾つかと巨大なテーブル一つ、後はホリゾントに投射されるイメージのみ。
物語はある中年男女の関係を学生時代から現在に至るまで、それぞれの愛と葛藤、人生の軌跡を交差させて描く内容だ。
ひたすら回想をカットバックさせる構成に、コテコテの人間模様は典型的な韓国らしい現代劇と言えるかもしれない。
主人公たちが全羅南道出身ということになっているので、当然ながら光州事件が重要なファクターになっていたりする。
主演の박철민が故郷・光州に大変こだわっていることは有名な話であり、どうして彼がこの舞台に出演しているのかは結局そういうことなんだろうと思う。
日本ではテレビや映画にちょい役でやたら出ている人みたいな印象が強いかもしれないが、実際は主演を張れるステイタスとキャリアを持った俳優である。
舞台上の彼は映画やTVで見せるイメージそのまんま。
だから私のようにスタイルの違いを求める観客にとってはちょっと肩透かしだったかもしれない。
もちろん演技そのものは非常に安定していて、ぶれは一切ない。
一方、良くも悪くも想定内の박철민と対照的だったのが相手役연옥を務めた정재은だ。
これがまた、実にカッコいい人なのである。
彼女に限らず演劇を中心に活躍している40歳代以降の韓国女優陣には、とてもカッコいい人が多い。
そこら辺が余計な情報操作のせいで日本に伝わりにくいことは、ちょっと残念な気がする。
上演を終えてロビーでファンに囲まれた박철민のリアクションは舞台そのままだ。
快くファンらと一緒に写真に収まる様子を見ていると、チケットがバカ高いどこぞの舞台では決して観られない観客と俳優のGIVE &TAKEを改めて感じるのだった。
今回主演の一人정민を演じたのは조재현と박철민、정은표のトリプルキャストだったが、私は박철민の舞台を一度観たいと思っていたので、彼の出ている回を選ぶことにした。
俳優として個性がかなり異なる三人なので、同じ戯曲でも정은표版と조재현版では全く違った印象ではないだろうか。
上演が行われた「대학로 문화공간 필링」は大学路の山側に沿った方の裏通りにあり、以前『笑の大学』を観たのもここであった。
上演が行われた地下にある一館は設備がなかなかよくて、座席前スペースがもう少し広ければ、という感じだ。
大人の男性にはかなり辛い狭さだが小劇場のようにパイプ椅子でない分、まだマシかもしれない。
当日は割引デーだったので良い席をかなり安く入手できてラッキーだったが、意外と客がいなかったのもこれまた意外だった。
最近韓国の演劇チケットは総合通販サイト「Inter Park」を通して一部日本でも直接購入できるようになり、その事自体はとてもありがたいのだけど購入できる演目が偏っていて、『그와 그녀의 목요일』のような作品は当然ない。
仕方ないといえば仕方ないが、日本向けマーケットが都合よく情報統制されているようにも見えるから、ちょっと、いや~な気もする。
2013年末は例のミュージカル『영웅』も公演していたが、当然日本向け「Inter Park」の画面では紹介すらされていない。
今回の『그와 그녀의 목요일』は非常にシンプルな舞台美術から成っていて、椅子が幾つかと巨大なテーブル一つ、後はホリゾントに投射されるイメージのみ。
物語はある中年男女の関係を学生時代から現在に至るまで、それぞれの愛と葛藤、人生の軌跡を交差させて描く内容だ。
ひたすら回想をカットバックさせる構成に、コテコテの人間模様は典型的な韓国らしい現代劇と言えるかもしれない。
主人公たちが全羅南道出身ということになっているので、当然ながら光州事件が重要なファクターになっていたりする。
主演の박철민が故郷・光州に大変こだわっていることは有名な話であり、どうして彼がこの舞台に出演しているのかは結局そういうことなんだろうと思う。
日本ではテレビや映画にちょい役でやたら出ている人みたいな印象が強いかもしれないが、実際は主演を張れるステイタスとキャリアを持った俳優である。
舞台上の彼は映画やTVで見せるイメージそのまんま。
だから私のようにスタイルの違いを求める観客にとってはちょっと肩透かしだったかもしれない。
もちろん演技そのものは非常に安定していて、ぶれは一切ない。
一方、良くも悪くも想定内の박철민と対照的だったのが相手役연옥を務めた정재은だ。
これがまた、実にカッコいい人なのである。
彼女に限らず演劇を中心に活躍している40歳代以降の韓国女優陣には、とてもカッコいい人が多い。
そこら辺が余計な情報操作のせいで日本に伝わりにくいことは、ちょっと残念な気がする。
上演を終えてロビーでファンに囲まれた박철민のリアクションは舞台そのままだ。
快くファンらと一緒に写真に収まる様子を見ていると、チケットがバカ高いどこぞの舞台では決して観られない観客と俳優のGIVE &TAKEを改めて感じるのだった。
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