Vol.511 平壌冷麺の味 [韓国の食]
久しぶりに冷麺を食す。
なぜかと言えば、最近の韓国では値上がりが激しく、足が遠のいていたからである。
日本のラーメンと同じで、真面目に作っているお店ほどコストパフォーマンスが悪いらしい。
今ではメニューにW10000-と表示されていても驚かなくなった(東京の有名なラーメン屋とほぼ同じである)。
セントラルキッチン方式で作っているチェーン店で食べれば安く上がるが、そんな代物をソウルで食べても意味はない。
そういうお店は、麺がそこそこいけても、スープの味は別物と言っていいくらい、レベルが低い。
そこは新沙駅から割りと近くにある有名店で、この頃では日本の観光サイトでも紹介されている。
ソウルでは少数派の真面目な平壌式冷麺を出すお店だったので、知人と昼食を食べに行く。
地元のランドマークとして有名な某病院裏にあるのだが、ここら辺一帯は江南地区の中でも再開発が遅れている場所で、家賃も若干安く、以前から映画関係者の事務所がたくさんある。
昔ながら風情の食堂も幾つかあって(でも江南価格)、結構穴場かもしれない。
新沙洞付近でグルメと言えば、いちげんさんの日本人観光客はカロスキルや某ケジャン屋方面に流れるためか、それらしき団体は今回、全く見かけなかった。
その店は外観も中身も決して綺麗ではないが、こういう貧相な方がソウルの冷麺屋に関しては美味しいお店が多い。
従業員がやたらいるので、時間帯によって、かなり混むと見た。
出される冷麺は、ごく普通の風体だが、化学調味料を使わず、あっさりした味が特徴だという。
さっそく、スープを一口すすってみれば酸味は弱く、トンチミの風味は控えめだが、その代わり、豚骨系の上品な味が濃厚に漂う。
麺は日本の冷やし中華系太麺で、筆者が好むパリパリ系細麺ではないが、日本人にとっては親しみやすい触感だと思う。
しかし、全体的に観るとボテッとしていてキレがなく、大味なのは否めない。
スープが繊細でも、麺玉その他が雑なので、バランスが取れていないのである。
量もかなり多く、もう少し麺を減らしてもいいのではないかと思った。
だが今回ひいたのは、肝心の冷麺についてではなく、一緒に赴いた知人女性の行動だった。
真っ昼間なのに「ビール飲まない?」と、店に入るや否や言い出したのである。
筆者は日が出ているうちはアルコールを飲まない主義だが、その時は油断して、ご相伴にあずかったのが、大きな間違いだった。
調子こいて二人で瓶ビールを三本開けたのはいいが、途端に疲れがどっと出て来た。
「しまった…」
大した酔いではないにしろ、この後、退屈なインディーズ映画を観なくてはならない。
だが、彼女の方は会社に戻って、夜中まで激務である。
以前は昼に堂々と酒を飲むようなことなど一切なく、それほど強い方でもなかったはずなのだけど…おい、おい??
でも、考えてみれば、彼女に限らず、お酒に溺れかけているような若い女性を韓国でも見かけることが多くなった気がする。
お昼にビールをちょっと程度なら目くじら立てることはないけど、前日に深酒してヘロヘロ状態で夕方に出社して来たり、朝まで飲んでいて、二日酔いフラフラで待ち合わせ場所に現れたりする。
それは彼女たちが韓国男子と肩を並べ、第一線で働いているという事なのかもしれないけど、付き合いが長い女性だったりすると、その変貌ぶりには戸惑いも感じてしまう。
どこでも生きることは辛いよなぁ、などと改めて痛感しつつ、その日の冷麺は複雑な後味を残すのだった…
なぜかと言えば、最近の韓国では値上がりが激しく、足が遠のいていたからである。
日本のラーメンと同じで、真面目に作っているお店ほどコストパフォーマンスが悪いらしい。
今ではメニューにW10000-と表示されていても驚かなくなった(東京の有名なラーメン屋とほぼ同じである)。
セントラルキッチン方式で作っているチェーン店で食べれば安く上がるが、そんな代物をソウルで食べても意味はない。
そういうお店は、麺がそこそこいけても、スープの味は別物と言っていいくらい、レベルが低い。
そこは新沙駅から割りと近くにある有名店で、この頃では日本の観光サイトでも紹介されている。
ソウルでは少数派の真面目な平壌式冷麺を出すお店だったので、知人と昼食を食べに行く。
地元のランドマークとして有名な某病院裏にあるのだが、ここら辺一帯は江南地区の中でも再開発が遅れている場所で、家賃も若干安く、以前から映画関係者の事務所がたくさんある。
昔ながら風情の食堂も幾つかあって(でも江南価格)、結構穴場かもしれない。
新沙洞付近でグルメと言えば、いちげんさんの日本人観光客はカロスキルや某ケジャン屋方面に流れるためか、それらしき団体は今回、全く見かけなかった。
その店は外観も中身も決して綺麗ではないが、こういう貧相な方がソウルの冷麺屋に関しては美味しいお店が多い。
従業員がやたらいるので、時間帯によって、かなり混むと見た。
出される冷麺は、ごく普通の風体だが、化学調味料を使わず、あっさりした味が特徴だという。
さっそく、スープを一口すすってみれば酸味は弱く、トンチミの風味は控えめだが、その代わり、豚骨系の上品な味が濃厚に漂う。
麺は日本の冷やし中華系太麺で、筆者が好むパリパリ系細麺ではないが、日本人にとっては親しみやすい触感だと思う。
しかし、全体的に観るとボテッとしていてキレがなく、大味なのは否めない。
スープが繊細でも、麺玉その他が雑なので、バランスが取れていないのである。
量もかなり多く、もう少し麺を減らしてもいいのではないかと思った。
だが今回ひいたのは、肝心の冷麺についてではなく、一緒に赴いた知人女性の行動だった。
真っ昼間なのに「ビール飲まない?」と、店に入るや否や言い出したのである。
筆者は日が出ているうちはアルコールを飲まない主義だが、その時は油断して、ご相伴にあずかったのが、大きな間違いだった。
調子こいて二人で瓶ビールを三本開けたのはいいが、途端に疲れがどっと出て来た。
「しまった…」
大した酔いではないにしろ、この後、退屈なインディーズ映画を観なくてはならない。
だが、彼女の方は会社に戻って、夜中まで激務である。
以前は昼に堂々と酒を飲むようなことなど一切なく、それほど強い方でもなかったはずなのだけど…おい、おい??
でも、考えてみれば、彼女に限らず、お酒に溺れかけているような若い女性を韓国でも見かけることが多くなった気がする。
お昼にビールをちょっと程度なら目くじら立てることはないけど、前日に深酒してヘロヘロ状態で夕方に出社して来たり、朝まで飲んでいて、二日酔いフラフラで待ち合わせ場所に現れたりする。
それは彼女たちが韓国男子と肩を並べ、第一線で働いているという事なのかもしれないけど、付き合いが長い女性だったりすると、その変貌ぶりには戸惑いも感じてしまう。
どこでも生きることは辛いよなぁ、などと改めて痛感しつつ、その日の冷麺は複雑な後味を残すのだった…
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