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Vol.501 『오뚜기』の味(カレー編) [韓国の食]

 『오뚜기』は昔からカレー類に力を入れており、種類もそれなりに豊富だ。
 韓国にあるインスタントカレーひとつの原点であり、オリジナルの味と言えるかもしれない。

<백세카레>
おすすめ度…結構いけるかも

百歳カレー2.JPG

値段が高い分、具がゴロゴロ。
味はやや甘めだが、辛さはしっかりしている。
ボンカレーゴールドの韓国版といった趣。


<쇠고기카레>
おすすめ度…興味があればどうぞ

スッコギカレー2.JPG

値段は安いが意外にまともで、昔のククレカレーかボンカレーをすっきりさせたような味。
牛肉はほとんど入っていないが、ジャガイモがゴロゴロ、でもなぜか人参が入っていない。


<카레 순한맛>
おすすめ度…興味があればどうぞ

カレー甘口2.JPG

直訳そのままの「穏やかな味」。
しかし、個性もない。
基本は旧ボンカレー系の味。


<카레 약간매운맛>
おすすめ度…興味があればどうぞ

カレー中辛2.JPG

甘くも辛くもないがバランスのとれた味。
これも基本は昔のボンカレー。


<카레 매운맛>
おすすめ度…興味があればどうぞ

カレー辛口2.JPG

ベースがかなり甘く、後味だけ辛めといった感じの味。
やっぱり基本はボンカレー系以外の何者でもない。


<레틸커레>
おすすめ度…興味があればどうぞ

レンズ豆カレー2.JPG

レンズ豆を使っているが、イマイチ引き立たず。
脱ボンカレー系を目指したのか??

 今回、ちょっと驚いたのは、カレーの味がかなり良くなっていることだ。
 「二十年前の日本の製品」と言われても、分からないと思う。
 ただし、日本のように「レンジでチンできる」レトルト製品は今のところ、見かけない。

 『오뚜기』製品は価格が基本的に安く、どこでも入手可能という大きな長所を持つが、一部商品は特定の店舗しか置いていないものもあるので、全種類制覇したい方は通販での入手が一番確実だと思われる。

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Vol.498 『오뚜기』の味(惣菜編) [韓国の食]

 ハンバーグなど、屑肉原料と思われる製品を中心とした惣菜類を紹介する。
 価格が安く手軽なので、味はチープでも、お酒のツマミとしても十分と思われるが、素性は怪しいので神経質な人は食べない方がいいだろう。
 昔懐かしき味なので、年寄り向けかも。
<미트볼>
おすすめ度…興味があればどうぞ

ミートボール2.JPG

缶詰風の匂いがきつく、ケチャップとも甘酢とも言い難い独特の味付け。
でも、値段を思えばそこそこ美味しい。


<햄버그 스테이크>
おすすめ度…興味があればどうぞ

ハンバーグステーキ2.JPG

ソースがとても甘く、お菓子のようだ。
しかも、化粧品のような変な臭いがする。


<데리야끼치킨>
おすすめ度…興味があればどうぞ

テリヤキ2.JPG

“照り焼き”と書いてあるが、小分けしたハンバーグを甘く韓国風に煮付けた感じ。
薄味なので悪くはない。


 補足としてインスタントスープも紹介する。
 今回の製品は非常に不味い。
 日本製のインスタントスープも韓国では広く出回っているが、高価である。
<컵스프 콘크림>
おすすめ度…やめた方がいい

コーンクリーム2.JPG

コーン粒は跡形も無く、粉っぽいだけ。


<컵스프 쇠고기크림>
おすすめ度…飲みたければお好きにどうぞ

スッコギクリーム2.JPG

薄めに作ると粉薬の味がする。
一応パセリと肉のようなものが入っているが、コンソメの味しかしない。


(カレー編に続く…)

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Vol.496 コンククス(콩국수)の味、と言いたいが… [韓国の食]

 時間とお金がちょっとだけあったので、定宿近所のククス屋に昼食を食べに行く。

 筆者は基本的に韓国の麺類を高く評価していないが、ここは例外的に美味しいお店の一つである。
 製麺は全て店内で行っていて、「ラーメン二郎」を思わせる太くて固い麺だ。

 少々お高く、営業時間も短くと、条件が合わないとなかなか食べることができない。
 店内に日本語表示は一切なく、平均年齢高めのスタッフも日本語を話さないという、良い店なのだが、先日久しぶりに訪れた際、「カチン!」と引っかかることがあった。

 お店に入り、「ひとり」といって席に着く。
 だが、注文をしていないのに、店の親父が厨房に「コンククス、一つ」と勝手に発注をかける。
 「おい、おい、まさか…」とは思ったが、案の定、注文していないコンククスが運ばれて来た。

 その時はコンククスが目的だったので別に問題はなかったが、ここは売りである海鮮ククスの他に、イワシのククスなんかも置いていて、客の注文は様々だ。
 以前はスタッフが勝手に注文することなどなかったので、遂にここも「例の病にやられてしまったか」と、ちょっと不愉快になる。

 「例の病」とは、「日本人だから、これを出しておけばいいや」という理屈で、頼みもしない品を出す「身勝手病」のことだ。
 日本人観光客が激増したお店では、この「身勝手病」が発症し、韓国語を解す日本人と揉めることが時折起こっているようだが、ここもまた、そうなってしまったのだろうか?

 店の場所は江北の古い一角だが、徒歩10分程度で仁寺洞やら北村洞などに行けるためか、ここ数年、外国人向けの安宿が急増した。
 だから、このお店も日本人観光客が一時的に増えてしまい、スタッフによっては「日本人だから、コンククス出しておけばいいや」になってしまった可能性は十分考えられるのである。

 食堂は如何に客を回転させるかが、商売上重要だから、「バカのくせに、お金は持っている小うるさい日本人観光客」から銭を落とさせ、とっとと出て行ってもらうには、「日本人だから、これを出しておけばいいや」というやり方が、「韓国の理」にはかなっているのかもしれない。
 だが、日本人観光客が韓国から激減した裏には、こうした「身勝手病」があることも否めないと思うのである。

 このお店は「日本人だからボッタクれ!」ということを露骨にやらない分、まだ良心的だけど、今回の「日本人だから、これを出しておけばいいや」も、一部日本人が憑かれ大騒ぎした「韓流」が残した「負の遺産」なのかもしれず、少し悲しかった。

 ちなみに、勝手に出されたコンククスは不味くはないが、特筆するほど美味しくもなかった。

 店の態度に気分が削がれていたこともあるけど、麺がダマダマになって食べにくい。
 あまり、冷やし系には向いていないようだ。
 黒大豆を使ったスープは香ばしく、スッキリした味だが、日頃、化学調味料に味覚中枢が侵されている人には、あまり美味しくないかもしれない。

 でも、次は季節限定のマンドゥククを食べに来ようかな…

コンククス2.JPG


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Vol.493 『오뚜기』の味(かけめし系編) [韓国の食]

 『オットゥギ』こと『주식회사 오뚜기(株式会社オットゥギ』は、韓国を代表する老舗食品メーカーである。
 黄色いパッケージに赤い子供のマークは昔から食料品売場の顔だった。
近年、韓国は食の面でも多様化、高級化が進行しているが、オットゥギの意匠は最も変わらないものの一つかもしれない。

 このオットゥギ製品、個人的には「安かろう、不味かろう」というイメージしか無かったのだが、それは昔販売していたカレーが、あまりにも不味かったからだろう。
 「韓国のカレー=激マズ=オットゥギ製」という記憶がどこかで植え付けられているようだ。

 だが、ここまで存続が続いている大手企業なのだから、それなりの経営ノウハウがあるわけで、韓国の物価が上がって久しい今、節約も兼ねて、改めてオットゥギ製品の味を考えて見たいと思い立った。

 オットゥギはかなり広く製品を扱っているが、ホテルの部屋で調理出来る低価格帯のインスタント系を中心にして紹介する。

<오뚜기밥>
おすすめ度…興味があればどうぞ
オッツィギパブ2.JPG
基本の「基」。
普通の白飯だが、主食だけあってメーカーによって、実は結構、味が違う。
片端から食べまくって好みの製品を見つけよう。
ちなみにオットゥギの製品は美味しい方だと思う。

<쇠고기짜장>
おすすめ度…結構イケるかも
スッコギチャジャン2.JPG
サラリとしているので、シチューのような趣がある。
肉の量は大したことは無いがカレーよりも風味を感じる。
少し塩辛いが、意外と美味しい。

<춘천닭갈비>
おすすめ度…癖はあるが悪くない
春川ダッカルビ2.JPG
形容しがたい味。
それほど辛くなく具もそこそこ入っている。
コチュジャンの味以外に複雑な風味を感じる。

<낙지덮밥>
おすすめ度…割りとお勧め
タコかけ2.JPG
辛いが食べやすい上、それが後々までひかないのがいい。
意外な拾い物かも。
ちなみにタコはベトナム産だ。

<오삼불고기>
おすすめ度…これまた割りとお勧め
イカかけ2.JPG
シャープな辛さだが、基本の味付けはかなり甘い。
かなりイカ臭いが不味くはない。
さすがにイカは「国産(韓国産)」と表記されている。
(惣菜編に続く…)

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Vol.485 済州島の味とは? [韓国の食]

 ソウルに済州島式料理を出すお店は幾つかある。
 済州島は元々、海産物や黒豚の産地として有名なので、ソウルでは専門の郷土料理店でなくても、魚や豚肉関係はよく、「済州島なんたら」という表記を看板に上げていたりする。

 つまり、キャッチコピーとしてはあまり珍しくはない訳だが、済州島の味に近い本格的なお店となると、実はかなり少ないらしい。
 風土が異なるのでそれは当たり前だし、ソウルで本式のものを食べる意味も薄いので、基本的に興味はないのだが、最近人気と噂の某店が気に入ったので、どこまで味が本物なのかを確認すべく、済州島出の食にうるさい人物を、その店に連れて行ってみた。

 このお店の特徴は、焼き肉やら海鮮系が主体ではない、ということである。
 昼間は食堂、夜は居酒屋といった感じで、主にククスやらスユクやらスンデやら、おつまみ系の料理を主体としている。
 メニューは全て済州島言葉で書かれており、一見なんだか分からないが、注文すると普通の韓国料理とそれほど変わらなかったりする。

 焼酎は、済州島で作られている「한라산=漢拏山」の度数違いが二種類と、高価な地焼酎系の「허벅술」が置いてある。
 「한라산=漢拏山」は、かつて原料に使っている水の味が際立っていたので、韓国焼酎としては美味しい方だったが、残念ながらここ二三年、味が大幅に変わってしまい、普通の韓国焼酎に成り下がってしまった。

 「허벅술」の方は米を原料にしたお酒だが、お店ではW6万を超える高級品でとても手が出ないので諦めた。
 ちょっと飲んでみたい気もするが、味の方は予想がつくし、日本でシングルモルトの中級品が買える価格だから、済州島に里帰りする人が誰かいたら、頼もうかな??

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「한라산」
透明がオリジナル、緑が度数の低い方。


hobaku.jpg
「허벅술」
日本でも買えるみたいです。

 前回来た時は、スユク(돔베고기※1)とスンデ(종순대)の肉肉コンビを注文したが、ここの売りはどうやらククスらしいので、今回は「고기국수」とスープ料理である「몸국(※2)」を注文する。
 スユクとスンデはそれなり個性的な味だったが、この二品はもっと郷土料理の色彩が濃い。
 (※1)돔베=済州島の言葉でまな板を指す。(※2)몸=ホンダワラの一種。

 「고기국수」はかなりの太麺で、スープはベースが豚骨らしく、うどんとラーメンの中間のような感じ、二人くらいで分けて食べると、丁度いい量だ(「ラーメン二郎」の小ラーメンくらいある)。
 味自体は悪くないが、やっぱりククスと言えば私の場合、「細麺+イワシ味+醤油系」の方が、やはり好みである。

menn2.jpg
고기국수

 「몸국」の方も豚骨ベースのスープ、そこに海藻と豚肉がどっさり入っていて、食べごたえは十分だ。
 済州島では誕生日に作る代表的な家庭の味、ということらしい。

shiru2.jpg
몸국

 前回、スユクを注文した時に出てきたイワシの塩辛が美味しかったので、今回も頼んで見たが、なんだかビシャビシャで味が薄い。
 どうも、当たり外れが激しいようだが、本来なら酒のつまみとして、とてもいいものだ。

 早速、くだんの済州島人に、この店の感想を聞いてみたが、イマイチという答えが返ってきた。
 「不味くはないが、心が入っていない」という。
 かくいう私も、前に来た時より、料理は手抜きのような気がしたのだが、お店のスタッフは皆若いので、まだまだ発展途上中なんだろう。

 結論から言うと、場所柄いつも混んでいるし、店内は狭く、価格も高くで、友人たちとウダウダするにはダメな店だが、つまみにうるさい人には、そこそこ向いているお店かもしれない、という感じである。

 ソウルにある済州島料理のお店として信頼できるのは、聞いたことを総合すると광화문駅にある某店と、어린이대공원駅にある某店、건대입구역駅にある某店ということらしいが、광화문以外は場所が場所なので、なかなか行く機会はない。
 でも、어린이대공원のお店は本当に済州島の味を再現しているらしいので、今度時間を作って行ってみようかな?と思うのだった。

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映画『산타바바라』(2013)では、このお店が撮影に使われていました。

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Vol.471 危ない季節 [韓国の食]

 春から夏にかけての韓国は「食べ物がイマイチ」の季節に入る。

 もちろん野菜類は旬に入るし、例外もあるが、海産物その他、全体的にパッとしない時期になる。
 そして何よりも警戒すべきは気温が暖かくなるにつれて、食中毒にやられる確率がどんどん高くなることだ。
 しかも体が慣れていない外国人だけではなく、現地の人が食中毒にやられるから恐ろしい。

 「韓流」ブームの折り、日本ではユッケ(육회)を食べて死者を出す事件があった。
 一部日本のマスコミはそれに対して「韓国でユッケの食中毒などほとんど起こらない」という嘘をまことしやかに流したが、私が「危ない食べ物」として現地の知人に警告されたのがこのユッケだった。
 だから今でもこの料理は専門店以外、そして真冬以外は食べないことにしている。

 だいぶ前から韓国における食中毒の危険性は色々と喧伝されているので、今頃どうのこうのという必要はないのだけど、心がけ程度だが、自分が注意している物について記してみたい。
タイ焼き(붕어빵)
あんこの衛生状態が店によってはひどいらしい。

屋台料理
雰囲気に騙されないよう注意したい。

スユク(숙육)
キムチを巻いて食べても食中毒に効果が無いと思うべし。

ユッケ
生食料理としては管理の目が行き届いているような気もするが…

貝類
貝毒は鮮度に比例せず、加熱や冷凍も毒消しにはならない。

魚の刺身
鮮度を保つ技術は日本より劣ると考えた方がいい。

ホンオフェ
かつてソウルの有名専門店で死者を出したという証言あり。


個人商店ではとんでもない衛生状態のものが売られていたりする。

ケジャン
これまた某有名店で死者を出した前例あり。

コンビニ弁当
衛生管理が行き届いているように見えない物が多い。

キムパブ
コンビニに置かれたものは匂いや味がおかしい事がよくある。

冷凍食品
多くのお店で保存状態に疑問を感じる。
 上水道水についても場所によってインフラがガタガタなので衛生については要注意だ。
 韓国ではウォーターサーバーで水を飲むことが昔から一般化しているが、これにはちゃんと理由があると考えるべきだろう。
 ちなみに私は韓国滞在中、うがいや歯磨きもミネラルウォーターで行っているし、飲水もボトルで持ち歩いている。

 かつて一度韓国において食中毒に罹り、酷い目にあったことがある。

 季節は8月、おそらくあたったのはムール貝の蒸し物で、当時何かの打ち上げで食べたのだが、異様な臭いがする一つをその場のノリで食べてしまったのが間違いの元だったらしい。
 夜、宿で急に発病したが症状は劇的、とてもではないが助けなど呼べる状態ではなかった。
 ひどい嘔吐と下痢、胃を突き上げる激痛が襲い、やがて出すものを出しきると半ば意識を失う状態に陥る。
 幸運なことに次の朝を生きて迎えることは出来たが、微熱がしばらく続き、二日間くらいまともに食事が取れなかった。

 それ以来、韓国で傷みやすい食材や加熱が緩いものを食べる時は慎重になり、食前&食後には持参した薬を必ず服用し、妙な予感がした時はすぐに吐き出すようにしている。
 薬は一種のおまじないに過ぎないかもしれないが、やらないよりはマシだろう。

 ソウル辺りだと見かけは「日本と変わらない」と誤解しやすいが、公衆衛生については日本より無頓着だと思っていた方が安全だ。
 食中毒はヘタをうてば命に関わる事だから、ガイドブックに載っているような人気店でも油断すべきではない。

 美食と悪食は紙一重、リスクを負わないと珍味にはありつけないのは当然だが、そこに自己責任が伴うことをやはり忘れてはダメだと思う。
 食中毒を起こす基本条件は日本も韓国も同じだし、最近はかなりマシになって来てはいるが、あまり気を許すべきではないだろう。

 親しい者同士、同じ皿をつつく、杯を交換して飲むといった習慣も、肝炎感染の元になりかねないので、遠慮した方がいいかも???

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Vol.470 なにゆえ韓国のカップラーメンなど…と思いつつ Part8  [韓国の食]

 韓国の伝統的な麺といえば、ククスがある。
 ククシと呼ばれる場合もあるが、安東地方の言い方なので、ソウルなら「安東式ククス」のようなニュアンスになる。
 ククスもククシも概して小麦粉や米粉から作ったストレート系の細麺(太麺も平麺もある)を指す。
 今回紹介する製品はカップラーメンではなくて、「カップ・ククシ」、インチョンにある食品会社「한스코리아」が「Cooksi」というブランドで出しているものだが、カップ・ククシ自体は他にも別会社で何種類か存在する。
 「Cooksi」ブランドはコンビニ系では流通していないらしく、興味がある方はネット通販で購入した方が早い。

쌀국수 얼큰한맛
購入する価値度…微妙

orugu.jpg

辛いバージョン。
麺はそうめんに近いが、弾力性があり、それが韓国らしさを感じさせる。
米粉を使った麺だが特別な味はしない。
やや酸味を感じるが保存料から来るものだろうか?
おそらく油で揚げていないと思われるが、あんまりお湯につけているとスープがドロドロになってしまう。
見た目よりも量は多いが、日本人にはちょうどいいかも。
スープは一般の韓国インスタント麺とほぼ同じ。
かやくはわかめが多め。
 
쌀국수 멸치맛
購入する価値度…微妙

iwashi.JPG

イワシ味バージョン。
蓋を開けると魚の香りが濃厚だが、お湯を入れるとそうでもない。
スープは赤くないが、結構辛い。
妙な酸味はないが時間が経つと酸っぱくなるかも??
かやくにわかめが多いのは同じ。

해물맛 쌀국수
購入する価値度…興味があればどうぞ

kaisenn3.jpg

海鮮味バージョン。
何が海鮮味なのか、よく分からないが、醤油味だと思えば、意外とバランスがとれていて美味しいかもしれない。
後は同じ。


参考写真「김치맛 쌀국수」

kimuchiaji3.jpg
店頭ではどうしても入手できず。
興味がある人は通販でどうぞ。
セット販売もあります。

***********************
 蛇足的にではあるが、「Home+」ブランドのインスタント・ククシ製品を紹介する。
 基本は前回紹介した製品と味はほとんど変わりない。
 このブランド以外にも何社からかククシ製品が発売されているが、コンビニではあまり見かけない商品が多い。
<쌀국수 해물맛>
おすすめ度…特におすすめしない
海鮮味2.JPG
やや辛めだが、それだけの味。
ただし、化学調味料臭くはない。

<쌀국수 멸치맛>
おすすめ度…やっぱり特におすすめしない
イワシ味2.JPG
それほど魚の味はしないが、魚粉は多め、骨っぽい。

 カップ・ククシ類はラーメン系とは違い、あっさりして胃にもたれないの朝食に向いているが、お湯につけている時間が長いと粉っぽくなることに注意。
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Vol.469 キンパとはなんだ!? [韓国の食]

 それは数年前のこと。
 大手マスコミで一斉に「韓流大絶賛」大会が行われ、どのチャンネルをひねっても「韓流!韓流!韓流!」と大騒ぎ、本屋にもその手の特集本が山と積まれ、巷では「私は韓流通!凄いでしょう!」と叫ぶ人が増殖していた頃だ。

 当時、BGM代わりにテレビをつけて仕事に勤しんでいた私の耳に、ある言葉が連呼して聞こえて来た。

 「キンパ!キンパ!キンパ!キンパ!キンパ!」

 またアフリカのどこかで内戦かクーデターでも起こったのか、と思って聞いていたが、なんと!韓国の海苔巻きが日本でウケているという某TV局による怪しい話題だった。

 「김밥がキンパ??普通キムパブだろ??」とは思ったが、TV局や広告代理店には韓国語に通じている人が実はかなりいるから、単純な間違いとも思えない。
 ではなぜ、そんな妙な言い方にしたのだろうか?とその意図を考えてみると、
 仮説1.パッチムを日本語で表記するには元々無理があるため、思い切ってアレンジした。

 仮説2.「韓国から来たもの=韓流」といったように、日本市場向けの記号を新たに浸透させるため、分かりやすい表記にした。

 仮説3.「キンパ」という名称で韓国海苔巻きを商標登録した。

 仮説4.番組編成に影響力を持つ大手芸能会社から、所属タレント名を連想させる「キム」をなるべく使わないよう要請があった。

 仮説5.“韓国語の発音をカタカナ表記すると「キンパッ(ブ)」に近い”と日本語版wikipediaに書いてあるのでそれに準じた。

 仮設6.言語学者が強く主張した。

 などが思い浮かぶ。

 韓国語の発音は日本語と折り合いが悪く、実際問題「ハングル≒カタカナ」として発音表記することは限界があるので、日本語発音に合わせた表記をする、そしてそれを標準化させること自体は悪い試みではない。

 だが、「김밥=キンパ」はやり過ぎだろう。
 それなら「김치」は「キンチ」になるし、「ごはんかいじゅうパップ」は「ごはんかいじゅうパ」になるが、そんな主張は誰もしていない。
 「キムパブ」という表記がそんなに都合悪いのなら、「韓国海苔巻き」で十分ではないか。

 大学生の頃、たまたま焼き肉屋に入った時、そこのメニューが韓国語(=朝鮮語)特有の音を日本語で表そうとするあまり、どう読めばいいのか分からない表記になっていて困ったことがあった。
 これは特殊な例だろうけど、どうせ「ハングル≒カタカナ」で表記できないのなら「キンパ」なんて紛らわしいことをやらないで、単に日本語で料理内容を説明した方がよほど親切だ。

 今、ソウルで日本人相手のメニュー表示を見ていると、カタカナによる発音表記よりも、料理の内容を日本語で説明したものの方が増えているように思える。
 中にはどういう料理かよく分からなくなっている場合もあるけれど、ハングルの無理矢理カタカナ化よりも、よほど良心的だろう。

 その後、「キンパ」を連呼する番組が流れてから大して経たないうちに、「キンパ」なる商品が店頭に並び、すぐ消えたけど、結局それへの布石だったのかもしれない。

 今思えば韓国語を巡る笑い話に過ぎないけど、少なくとも日本で「김밥=キンパ」が根付かなくてよかったと思っている(一部商品は今だにキンパと書いてありますが…)。

RIMG0126.JPG
そういえば、稲荷寿司もよく食べます。

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Vol.468 雑巾のようなマッコルリ [韓国の食]

 度を超したマッコルリブームはだいぶ前に去ったが、今も日本のマーケットやらなんやらでは、手を変え品を変えで山のように商品が並んでいる。
 缶入りもいつの間にか定番化し、ビール棚に鎮座している始末。

 いくらなんでもここまで来るとは思わなかったが、マッコルリのお手軽さは実は日本の酒類マーケットの中で見逃されていた層に意外にもガッチリ食い込んだのかな、とも思う。

 元々、それほど美味しい酒ではないし、ここまで日本でメジャー化してしまうことに不自然さを感じなくもないが、韓国焼酎が絶賛されるよりは遥かにマシなことかもしれない。

 ソウルでも昔に比べると、普通に置いてある店が明らかに増えて定着した。
 「オシャレ」を自認しているお店だと、そこそこ生産地別に種類を取り揃えていたりする。

 いわば、ワインや日本酒の地酒感覚に近く、マッコルリの「地酒化」だ。
 ただ、それらの大半は値段が高い割りに味の相違が感じられず、やっぱり田舎で密造酒的に作られているものを飲まないと美味しい発見はないんだろうな、とも思う。

 近年における物流の発達のお陰で、ソウルでもかなり珍しいものが出回るようになったが、それまでの手作り品から量産品になってしまうことで、「モドキ」に成りつつある韓国の味の代表がマッコルリであり、テンジャンであり、コチュジャンである気がする。

 そこはソウル・江北某所の裏路地にあるオシャレなカフェだった。
 一時期のマッコルリブームの影響の元、運営されているお店らしく、全国のマッコルリを取り揃えているのが目玉だったが、値段が高いだけ、あんまりありがたみも無かったのが正直なところだった。

 だが、そこには見たこともないマッコルリが一つだけあった。
 それは裸の瓶に詰められ、ラベルも何もなく、灰色にどろんと淀んだ酒の中に螺旋状の成分が渦巻いていることもあってか、水浄場の汚水見本にソックリだった。

 雑巾を連想させるので、私は「雑巾マッコルリ」と呼んでいた。
 ただ、質はよかったと思う。
 栓を抜くと、振ってもいないのに中から激しく液体が吹き出すことから、「生」なんだろう。
 味は仲々繊細でクセもなく上品な甘さがあった。
 その分、物足りなくもあったが、久しぶりに韓国で飲んだ個性的なお酒ではある。

 ただ、問題は価格。
 ビール瓶一本程度の量なのに、3万ウォン近くもする。
 これじゃ、地元の人は誰も注文しないだろう。
 なんだか、バブルなマッコルリなのであった…

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今はソウルで飲めないかも?

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Vol.463 ありがたいとんかつ [韓国の食]

 円安&ウォン高へのシフトに伴い、ソウルでどう食事代を浮かせるかが課題となっているこの頃だが、意外とお助けになるメニューに「とんかつ」がある。
 もちろん日系店や本格的なレシピを謳っているところは当てはまらないが、昔ながらの韓国式とんかつは今でもそれほど高くなかったりする。

 「韓国式とんかつ」といっても特別なものではなく、日本における昔の大衆食堂や家庭で作られたとんかつに近く、付属するキムチなどの副食や最初からソースがかかっていることを除けば日本人にとってお馴染みの味である。
 お店によっては肉を薄く叩き伸ばす場合もあるが、基本は普通のとんかつだ。
 日本暮らしの経験がある地元民はこの韓国式とんかつを嫌うこともあるが、せっかく韓国で食べる訳だから韓国式のほうを薦めたいし、食べ慣れればB級グルメのような趣もあってそれなりに美味しかったりする。

 江北某所の観光名所にある、そのとんかつ屋は定食の安さどうやら地元で支持されているらしいお店だ。
 日本ではおしゃれな「ショッピングスポット」と紹介されたりしている場所だが、実際は廃れていることが否めない街だ。
 一応オフィス街だが手軽な食堂はあまりなかったりもする。

 お店は古い低層の雑居ビルにあるのだが、分かりにくいにもかかわらず、いつも人で一杯だ。
 客層は家族連れに若者グループ、勤め人と、いわゆる普通の人々が集うお店である。
 ソウルでわざわざとんかつを食べる必然性は全くないが、懐に優しいし、観光客ばかりが押しかける有名店とは違って地元の素顔を見ることができるお店でもあると思う。

 最近少し値上がりしたのでとんかつ定食がW5000-からW5500-になったが、それでも量を考えるとソウルでは安い方だろう。
 大きなロースカツ二枚に握り飯が一個ついており、漬物やスープはお代わり自由。
 見た目よりも量があり、大人が食べるには十分以上、お店側の態度が悪いのも実に韓国の大衆食堂らしい。
 あくまでもコストパフォーマンス優先であり、口が肥えた人には向かないが「特別ではない」というところがいいのである。

 ここ十年あまりソウルでは本格的な日式とんかつ専門店がかなり増えたけど、それゆえ、こうしたショボい昔ながらのとんかつ屋に価値を感じるのは私だけではないだろう。
 物価上昇が著しく、外食産業の均一化と個性劣化が進む今のソウルで、懐かしさ漂う点でも貴重なお店かもしれない。

とんかつ定食.jpg


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