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vol.94 新世紀エヴァンゲリヲンじゃなくて「鉄人四天王」なのだ [韓国映画]

今年の9月に、リメイクされた「新世紀エヴァンゲリヲン」の公開が始まる。
「どうせ、公開は遅れるだろう」という声も高いが、韓国でも期待して待っているファンはたくさんいる作品だ。

10年前、テレビ東京で放映が始まった時、筆者は「こりゃあ、とんでもないアニメかもしれない」と思い、早速、韓国の配給関係者にVTRをみせたことがあった。

当時韓国では「アニメは金になるぞ」という風潮が起こりつつあったからで、配給関係者はネタを探していたからだ。
しかし、「エヴァンゲリオン」のVTRを観た奴はまったく何のことやら理解できない様子だったし(正直、みせた相手が悪かった)、他のアニメーションPDなんかも「韓国では受けない」と、自分の作品の方がより優れていることを自慢するだけ。

確かに「新世紀エヴァンゲリオン」は韓国で商売的な意味での大ヒットはしなかったかもしれない。
だが、若いクリエイターに多大な影響を与え、今だ根強いファンがいるのも事実だ。
くだんのアニメPDが製作した作品が全く話題にならず、すぐ韓国で忘れ去られたことと非常に対照的である。

韓国のアニメーションで最もダイレクトに影響を受けて製作されたのが1998年の「鉄人四天王」だろう。
先日、久しぶりに見直したのだけど、この作品は「新世紀エヴァンゲリオン」をマネしたというよりも、かなり研究して作られた作品であることがよくわかる。
「使徒」の代わりに、三蔵法師が封印した「怪物」が突如出現し、四体のロボットに搭乗した少年たちが立ち向かうお話になっているが、レイアウトであるとか、キャラであるとか、EVAを連想させるものが随所に見られる。

前半のダラダラしてやたら長いバイクレース、お話の展開に支障を来たすほど強すぎる敵の怪物と、かなりだれる作品だが、観る価値はあるだろうと思う。
韓国のTV局SBSでは、映画公開後、シリーズとして放映する企てだったらしいが、残念ながらそれは今に至るまで実現してはおらず、「鉄人四天王」は伏線を色々張ったまま終わってしまった。
でも、お話にはそれなりに可能性もあって「新世紀エヴァンゲリオン」がリメイクされている今、改めて作り直しても面白いのではないかと思う。

そういえばトゥーニバス(&SEOUL MOVIE)製作の「霊魂機兵ラゼンカ」もまた、数年前に続編の製作が予告されていたが、結局作られていない。
でも、今の韓国なら当時よりも遥かにまともなものが作れるし、大々的な日本のクリエイター参加も可能だから、どうせならリメイクすれば、と思うのだが、玩具のマーチャンダイジングが日本に比べ圧倒的に弱い韓国では、こうした巨大ロボット物を作ることは、今の方が遥かに困難になってしまったようだ。

でも、いかにも「教育的配慮をしました」的な韓国アニメに絶望している韓国内のアニメファンも大勢いるわけだから、そろそろ、誰かが始めてもいいと思うのだが。

(C)は、今どこの誰に?SBSかな?


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