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Vol.95 シネマコリア2007東京、極私的レポート [韓国映画]

今年の8月18,19日、シネマコリア2007における東京上映会がイイノホールで開かれた。

会場はほぼ満席状態に見えたが、やはり韓流ブームという陽動の嵐が終焉した為か、全体としての売り上げは落ちたという。

しかし、その代わりといってはなんであるが、ブームに関係なく韓国とそれを取りまく事象に関心を持って積極的に追って行こうという観客が集まった感じであって、全体の雰囲気は非常によかったと思う。

二年くらい前だと「知っているスターがでているから来ました」系の人たち、「監督なんかどうでもいいから、スターを呼べよ!」と悪態をつくオバハン連中など、本末転倒な光景が見られたが、今年の場合、そういうことはなかった。

シネマコリアの価値とは、やはり作品性と監督の視点に、重きを置いたところにあるのであって、毎回ゲ ストで招聘した監督たちにしても、実は一般人が韓国で会うことは、韓国人であっても、非常に難しいのである。
こういったチャンスを日本側観客が生かせないことは残念であると、つくづく感じていたのだが、今回は東京会場スタッフのアイディアで、監督たちを囲むミーティングが企画され、とても有意義なひと時を過ごすことが出来た。

監督たちとは各々、そのご家族も含め、お話させていただく機会があったが、どの監督にも、予想外の顔、といったものがあって、発見が多かった。

まず、「ホリディ」のヤン・ユノ監督は、とても気さくで優しい人柄であり、最近の彼の作風とはかなりイメージの異なる人であった。
知人の映画監督はヤン・ユノ監督を称して「非常に根性のある、尊敬できる人」と語っていたが、戦闘的なイメージは全く感じられず、映像派としての繊細な部分の方を感じさせる人物だ。

「青燕」のユン・ジョンチャン監督は、学者肌といった感じが漂う、終始物静かな人だったが、外国暮らしが長かったこともあってか、筆者のバカ話に根気よく付き合ってくれた。
彼のようなタイプは、韓国では、どうしても活躍しにくい立場になってしまうことが多いのだけど、現在企画している二作品の成功を祈りたいと思う。

「懐かしの庭」のイム・サンス監督は、筆者の持つイメージそのままの人であり、ちょっと近寄りがたい怖さが漂う人物である。
独特のしゃべり方をする人で、見た目は人当たりがいいのだが、今回のゲストの中で、一番激しい気性の持ち主ではなかったのではないだろうか。

韓国人は本当に家族の繋がりが強いので、最近は離婚率が高くなっている、といっても、仲の良い夫婦や親子は本当に仲がいい。

そんな訳で、ヤン・ユノ監督の奥さん、イム・サンス監督の奥さんとも、いろいろお話したのだが、映画監督の奥さんって、基本的に皆、度量が広いねぇ、とつくづく感じる。

特にイム・サンス監督の奥さんは外国慣れしている方のようで、筆者の話を面白がって聞いてくれたし、筆者もまた、彼女と話したことが一番面白い時間だった。

来年はシネコリ10周年だが、格別な行事をしなくてもいいから、今回のような交流会は是非続けてほしい。

韓流というものは、大きな問題も引き起こしたが、少なくとも韓国語が出来る日本人を増やした事実もあるのであって、そうしたことを逆に、相手に知ってもらえる場なのでもある。

中には気が難しくて微妙な人もいるだろうが、それもまた真実である。

             
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