Vol.122 「サラン」大変身!チュ・ジンモ [韓国俳優]
私は俳優チュ・ジンモ(=주 진모)に、基本的に関心がなかった。
なぜかというと、今まで映画の中で彼を観ていた限りでは、その存在が全く印象に残らない上、演技も誉められたものではないからだ。
唯一記憶に残っているのは『武士』で演じた“バカ将軍様”くらい。
実力も経験もなく、だけどプライドだけは人一倍で、いつも周りを危機に陥れかねない言動を繰り返すこの役だけは、妙に説得力があって、今でも記憶に強く残っている。
最近では、誰も観ていない『パズル』と、大ヒット作『美女は辛いよ』に出演しているが、『美女は辛いよ』では、彼が出ていたことを、皆忘れているのではないかと思うくらい、その影は薄かった。
そんな訳で新作を見てもその存在を忘れてしまう、俳優チュ・ジンモだったのだが…
しかーし。
2007年9月19日に韓国で封切られた『愛/サラン』での彼は、まさにこの掛け声がふさわしい存在感と演技を披露し、本当にびっくりさせられた。
映画『チング』の、ワンパターン劣化コピーにも見えるが、実はかなり違う印象を受ける内容だ。
お話自体はワンパターンでも、人の情感をきちんと、そしてしっとりと描いた、韓国版田舎の“ロミオとジュリエット”になっているといえるだろう。
この作品で主人公イノを演じたチュ・ジンモは本当にいい。
いままでの、半端なイケメンイメージを完全にかなぐりすてて、田舎の冴えない乱暴なあんちゃんを熱演、好演しているのである。
セリフは多くないのだが、ふと垣間見せる表情にとても含みがあるし、彼最大の欠点だった“動きガチガチ、セリフ棒読み”も相当改善された。
その代わり、ヒロインのミスに全然魅力がなくて、“なんでこんな女に??”という疑問の方が観ていて、ぐるぐると最後まで頭の中を廻り続けたが、それもまたチュ・ジンモ演じる、粗暴な田舎のあんちゃんの、熱烈な純愛ぶりを際立たせる。
この『愛/サラン』でも、クァク・キョンテク監督『慶尚南道シリーズ』、いつものお約束である、中年高校生役が、もちろん登場するが、『チング』が、お笑い『ガクラン八年組』だったとのは違って、老けてはいても、坊主頭に高校名が入ったジャージ姿のチュ・ジンモは、けっこう格好よかったりする。
『魁!男塾』くらいまでは、いった感じだ(^^)
この『愛/サラン』、出来の良し悪しは別としても、チュ・ジンモのファンなら必見の作品だし、彼をなめていた人にも是非お勧めしたい。
俳優が化ける一瞬、という貴重な機会を、この『愛/サラン』は観客に与えてくれるのだ。
なぜ、この映画でチュ・ジンモがこんなにいいのか?それは謎だが、たぶんクァク・キョンテク監督との相性が物凄~く、よかったからではないか。
どのカットもチュ・ジンモの魅力(ただし『愛/サラン』限定)を的確に捉えているし、彼もまたそれに十分答えている。
今までチュ・ジンモは、半分忘れかけていた完全ノーマークの俳優だったが、これからはその動向をちょっと見逃せない気がする。
クァク・キョンテク監督との組み合わせが彼をこんなに輝かせるなんて意外だったし、韓国の観客もまた同様だったのではないだろうか。
ぜひ、一発花火にならないことを祈りたいと思う(^^!)
なぜかというと、今まで映画の中で彼を観ていた限りでは、その存在が全く印象に残らない上、演技も誉められたものではないからだ。
唯一記憶に残っているのは『武士』で演じた“バカ将軍様”くらい。
実力も経験もなく、だけどプライドだけは人一倍で、いつも周りを危機に陥れかねない言動を繰り返すこの役だけは、妙に説得力があって、今でも記憶に強く残っている。
最近では、誰も観ていない『パズル』と、大ヒット作『美女は辛いよ』に出演しているが、『美女は辛いよ』では、彼が出ていたことを、皆忘れているのではないかと思うくらい、その影は薄かった。
そんな訳で新作を見てもその存在を忘れてしまう、俳優チュ・ジンモだったのだが…
しかーし。
“大変身!!!チュ・ジンモ参上!!とぉー!”
2007年9月19日に韓国で封切られた『愛/サラン』での彼は、まさにこの掛け声がふさわしい存在感と演技を披露し、本当にびっくりさせられた。
映画『チング』の、ワンパターン劣化コピーにも見えるが、実はかなり違う印象を受ける内容だ。
お話自体はワンパターンでも、人の情感をきちんと、そしてしっとりと描いた、韓国版田舎の“ロミオとジュリエット”になっているといえるだろう。
この作品で主人公イノを演じたチュ・ジンモは本当にいい。
いままでの、半端なイケメンイメージを完全にかなぐりすてて、田舎の冴えない乱暴なあんちゃんを熱演、好演しているのである。
セリフは多くないのだが、ふと垣間見せる表情にとても含みがあるし、彼最大の欠点だった“動きガチガチ、セリフ棒読み”も相当改善された。
その代わり、ヒロインのミスに全然魅力がなくて、“なんでこんな女に??”という疑問の方が観ていて、ぐるぐると最後まで頭の中を廻り続けたが、それもまたチュ・ジンモ演じる、粗暴な田舎のあんちゃんの、熱烈な純愛ぶりを際立たせる。
この『愛/サラン』でも、クァク・キョンテク監督『慶尚南道シリーズ』、いつものお約束である、中年高校生役が、もちろん登場するが、『チング』が、お笑い『ガクラン八年組』だったとのは違って、老けてはいても、坊主頭に高校名が入ったジャージ姿のチュ・ジンモは、けっこう格好よかったりする。
『魁!男塾』くらいまでは、いった感じだ(^^)
この『愛/サラン』、出来の良し悪しは別としても、チュ・ジンモのファンなら必見の作品だし、彼をなめていた人にも是非お勧めしたい。
俳優が化ける一瞬、という貴重な機会を、この『愛/サラン』は観客に与えてくれるのだ。
なぜ、この映画でチュ・ジンモがこんなにいいのか?それは謎だが、たぶんクァク・キョンテク監督との相性が物凄~く、よかったからではないか。
どのカットもチュ・ジンモの魅力(ただし『愛/サラン』限定)を的確に捉えているし、彼もまたそれに十分答えている。
今までチュ・ジンモは、半分忘れかけていた完全ノーマークの俳優だったが、これからはその動向をちょっと見逃せない気がする。
クァク・キョンテク監督との組み合わせが彼をこんなに輝かせるなんて意外だったし、韓国の観客もまた同様だったのではないだろうか。
ぜひ、一発花火にならないことを祈りたいと思う(^^!)
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