Vol.175 2007年、たぶん韓国で一番話題だったこと [韓国カルチャー]
2007年、韓国のエアガン業界において、なんといっても一番話題だったのは、韓国軍で正式採用されている、「K1A短機関銃」「K2小銃」が全く新規で開発、発売されたことだろう。
「K1A短機関銃」は空港警備担当の兵士がいつも肩に掛けている銃で、外国人でも見かける機会は多いと思う。
かたや「K2小銃」は兵役で絶対持たせられる、韓国男性にはお馴染みの小銃だ。
十年以上前から、これらの銃をモデルにしたエアガンは韓国において発売はされていた。
当時の商品水準として決してパフォーマンスの悪い製品ではなかったが、しょせん子供向けの設計であり、全体のサイズであるとか、ディティールだとか、目の肥えた大人のユーザーを満足させる内容ではなかった。
しかし、今でも売られているから、韓国製エアガンとしては、ロングラン商品ではある。
まず、満を期して「K1A短機関銃」の新規開発を発表し、その開発過程をこと細かに自社のHPでアッピールしたのは、韓国のトイスター(토이스타)社だった。
だが、同社が完成度の高い商品を目指している間に、先行して「K1A短機関銃」「K2小銃」を販売開始したのが、韓国最大の模型メーカー、アカデミー科学(아카데미 과학)社の方だった。
注意すべきことは、この両者の商品は決してバッティングしているわけではないということだろう。
アカデミー製の商品は、いわば廉価版商品であり、「K2小銃」がコッキング式エアガン、「K1A短機関銃」が簡易電動ガンという性格分けがなされている。
価格も比較的安くて、日本でいえば子供用エアガン仕様に近い。
一応実物に対してフルサイズになっているが、ディティールは甘く、パーツ構成もオモチャっぽい。
いわば「お座敷シューター向け」であり、あまりマニア向けの商品とはいえない内容だ。
ただ、フルサイズの「K2小銃」はアカデミーのものしか今のところないし、価格が安いから、ガンスミス用としては良い商品だと思う。
これに対してトイスターから発売されたのは、いまのところ「K1A短機関銃」のみだが、明らかにマニアやゲーマー向けの高級商品になっていて、電動ガンと廉価版であるコッキング式エアガンの二本立て商品構成になっている。
同社のHPをみればわかるように、ディティールの再現にはかなり力が入っており、電動ガン版は中国製の電動メカボックスが入っていて、そこに日本製の部品を組み込むことで、かなりのパフォーマンスが発揮できるようだ。
トイスターのエアガンは、韓国製としてはかなり高級な部類であり、アカデミーに比べると値段が高く、あまり流通していないが、韓国製エアガンとしては、うるさ型ユーザーの要望を出来る限り盛り込んだ感じであり、大人向けの内容だ。
韓国のマニアからすれば、日本製が最高なのはわかっていても、価格の点などで簡単に手が出せないわけだから、自国製のリアルで高性能なKシリーズが販売されたことは、それはそれで嬉しい事件だったのではないだろうか。
一般にあまり知られていないが、韓国のメーカーはエアガンの輸出にも力を注いでいるようで、国内シェアの狭さを輸出でカバーしているらしい。
ヨーロッパの最大手エアガンメーカー、サイバーガンSA社(Cyber GUN SA)の商品は、韓国製と台湾製ばかりだ(日本製らしきものもある)。
フランスで企画して、韓国や台湾で開発、フィリピンで製造して、ヨーロッパで販売、という流れになっているようだ。
しかし、アカデミーにしても、トイスターにしても、日本での表立った正規販売は難しいらしい。
極少数、一部小売店で販売されることもあるが、まず目にすることはないし、特にトイスター製品の場合はそうだ。
ちなみに、トイスターはユーザーとの交流にかなり力を注いでいるらしく、同社HPの掲示板では活発な会社側のメッセージが発信されていて、そこからは韓国マイナー産業の苦悩を読み取ることも出来る。
また、オプション開発にも力を注いでいて、韓国のエアガンを製造しているメーカーとしては、もっとも精力的に活動している会社かもしれない。
関心がある方は、同社のHPを一度覗いてみて欲しい。
きっと、意外な発見があると思う。
ちなみに、9㎜サブマシンガン型の「K-7」も開発中、近々市場にお目見えする予定だ。
※「K-7」は、2008年7月に発売開始。品薄なので通信販売が確実。
「K1A短機関銃」は空港警備担当の兵士がいつも肩に掛けている銃で、外国人でも見かける機会は多いと思う。
かたや「K2小銃」は兵役で絶対持たせられる、韓国男性にはお馴染みの小銃だ。
十年以上前から、これらの銃をモデルにしたエアガンは韓国において発売はされていた。
当時の商品水準として決してパフォーマンスの悪い製品ではなかったが、しょせん子供向けの設計であり、全体のサイズであるとか、ディティールだとか、目の肥えた大人のユーザーを満足させる内容ではなかった。
しかし、今でも売られているから、韓国製エアガンとしては、ロングラン商品ではある。
まず、満を期して「K1A短機関銃」の新規開発を発表し、その開発過程をこと細かに自社のHPでアッピールしたのは、韓国のトイスター(토이스타)社だった。
だが、同社が完成度の高い商品を目指している間に、先行して「K1A短機関銃」「K2小銃」を販売開始したのが、韓国最大の模型メーカー、アカデミー科学(아카데미 과학)社の方だった。
注意すべきことは、この両者の商品は決してバッティングしているわけではないということだろう。
アカデミー製の商品は、いわば廉価版商品であり、「K2小銃」がコッキング式エアガン、「K1A短機関銃」が簡易電動ガンという性格分けがなされている。
価格も比較的安くて、日本でいえば子供用エアガン仕様に近い。
一応実物に対してフルサイズになっているが、ディティールは甘く、パーツ構成もオモチャっぽい。
いわば「お座敷シューター向け」であり、あまりマニア向けの商品とはいえない内容だ。
ただ、フルサイズの「K2小銃」はアカデミーのものしか今のところないし、価格が安いから、ガンスミス用としては良い商品だと思う。
これに対してトイスターから発売されたのは、いまのところ「K1A短機関銃」のみだが、明らかにマニアやゲーマー向けの高級商品になっていて、電動ガンと廉価版であるコッキング式エアガンの二本立て商品構成になっている。
同社のHPをみればわかるように、ディティールの再現にはかなり力が入っており、電動ガン版は中国製の電動メカボックスが入っていて、そこに日本製の部品を組み込むことで、かなりのパフォーマンスが発揮できるようだ。
トイスターのエアガンは、韓国製としてはかなり高級な部類であり、アカデミーに比べると値段が高く、あまり流通していないが、韓国製エアガンとしては、うるさ型ユーザーの要望を出来る限り盛り込んだ感じであり、大人向けの内容だ。
韓国のマニアからすれば、日本製が最高なのはわかっていても、価格の点などで簡単に手が出せないわけだから、自国製のリアルで高性能なKシリーズが販売されたことは、それはそれで嬉しい事件だったのではないだろうか。
一般にあまり知られていないが、韓国のメーカーはエアガンの輸出にも力を注いでいるようで、国内シェアの狭さを輸出でカバーしているらしい。
ヨーロッパの最大手エアガンメーカー、サイバーガンSA社(Cyber GUN SA)の商品は、韓国製と台湾製ばかりだ(日本製らしきものもある)。
フランスで企画して、韓国や台湾で開発、フィリピンで製造して、ヨーロッパで販売、という流れになっているようだ。
しかし、アカデミーにしても、トイスターにしても、日本での表立った正規販売は難しいらしい。
極少数、一部小売店で販売されることもあるが、まず目にすることはないし、特にトイスター製品の場合はそうだ。
ちなみに、トイスターはユーザーとの交流にかなり力を注いでいるらしく、同社HPの掲示板では活発な会社側のメッセージが発信されていて、そこからは韓国マイナー産業の苦悩を読み取ることも出来る。
また、オプション開発にも力を注いでいて、韓国のエアガンを製造しているメーカーとしては、もっとも精力的に活動している会社かもしれない。
関心がある方は、同社のHPを一度覗いてみて欲しい。
きっと、意外な発見があると思う。
ちなみに、9㎜サブマシンガン型の「K-7」も開発中、近々市場にお目見えする予定だ。
※「K-7」は、2008年7月に発売開始。品薄なので通信販売が確実。
かっこいい!韓国もいいね!
by 美琴DX (2011-04-07 17:31)