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Vol.200 ソウル、ベルリンの壁 [韓国生活]

 ソウル市内には“ベルリンの壁”がある。
 正真正銘、かつて東西ドイツの国境に敷設されていたものだという。

 場所は江北・清渓川のすぐそば。
 一体いつからそこにあるのか知らないが、あまりにも地味というか普通というか、目立たないので気がつかない人も多いかもしれない。
 ビジネス街なので、お昼時には背広や制服を着た人たちがゾロゾロと、“ベルリンの壁”に目もくれず、その前を通り過ぎる。

 韓国人にとってドイツは特別な象徴なのだろう。
 国家分断を乗り越える以前に、先進国として世界の科学や経済、文化を大きく引っ張ってきた国でもあるからだ。
 そこにはドイツと韓国のイメージを重ねようとする憧れを感じなくもなく、一部インテリ韓国人からすれば日本なんて“ドイツのパチモン”なのかもしれない。

 “ベルリンの壁”といっても、ただの朽ちかけたコンクリート塊だ。
 大きさも大したことなく、材料の質も劣悪な印象をうける。

 でも“ベルリンの壁”がソウルのど真ん中に鎮座している事実、それはある人たちにとって大きな意味を持つ象徴なんだろう。

 でも、朽ちかけた“ベルリンの壁”など目もくれず、昼食を終えて会社に戻る人たちの群れを見ていると、地味に鎮座している“ベルリンの壁”よりも、その後ろにある大きなビルが、かつてプランタン・デパートだったことの方を、思い出してしまうのだった。

ベルリンの壁.jpg

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