Vol.239 シリーズOST名盤紹介『オールド・ボーイ』モッホヨ!に聞こえるんだけど [韓国映画音楽(OST)]
「뭐요!?」
「얘기를 하고싶다고 했다…」
突然インパクトあるダイアローグから始まるのは、今もカルト人気絶大な、『オールド・ボーイ』だ。
公開当時、内容が暗いのなんのと、公開日がどんどん延びてしまった作品だったが、フタを開ければ大ヒット、しかもカンヌ映画祭の正規コンペで韓国史上初の審査員特別賞(次席)というわけで、監督のパク・チャヌクが韓国の三大スーパー監督の一人に、国家のVIPになってしまった映画でもある。
パク・チャヌクが手がける前に、別の新人監督が映画化を試みていたが一度挫折、彼にバトンが廻ってきたらしい
原作マンガは、連載当時、日本でも固定人気はあったが、どちらかといえばマイナー作品、映画が生み出した利益を考えれば、韓国側が支払った映画化版権料は破格の安さだったという。
でも、考えてみればそれも当然だろう。
この映画の企画が持ち上がった時(撮影する前)、例の「韓流」なんてデマは、日本で影も形もなく、せいぜい「八月のクリスマス」と「シュリ」が、知られていた程度だったろうし、韓国で地下鉄が走っている事さえ知らない人がいた時代だったからだ。
この作品、日本公開は見事なくらいコケたが、映画好きの間では、最も人気のある韓国映画のひとつかもしれない。
そういう点では、「韓流」に踊らされなかった作品ともいえそうだ。
私は当時も今も、そんなに好きな作品ではないし、格段いいとも思わないし、原作の方が全然魅力的だとは思っているのだけど、一貫して思うことは、その音楽性の良さである。
この映画の熱狂的ファンである知人(韓国人)が「今まで韓国にはなかった映画」として絶賛し、その理由のひとつに、劇中の音楽をあげていたが、それだけは、確かにその通り。
音楽監督のチョ・ヨンウクは、ずっとパク・チャヌクと組んでいる人物だが、彼の関わったOSTを聞いていると、作曲家というより、プロデューサー的な作品作りの印象を受ける。
いろんな音楽的要素だとか才能をガバッと集めてきて、その都度、監督と協議して、コラージュしている感じだ。
一応、クラシックを基盤としているが、よくいえば多様で複雑、悪くいえば雑多で散漫だ。
そんな訳で、この「オールドボーイ」のOSTもカオスに満ちていながら、徹底したツッコミが足らないし、セリフがたくさん入っているのもイヤなんだけど、その支離滅裂さが逆に、とっても魅力なのであった。
「얘기를 하고싶다고 했다…」
突然インパクトあるダイアローグから始まるのは、今もカルト人気絶大な、『オールド・ボーイ』だ。
公開当時、内容が暗いのなんのと、公開日がどんどん延びてしまった作品だったが、フタを開ければ大ヒット、しかもカンヌ映画祭の正規コンペで韓国史上初の審査員特別賞(次席)というわけで、監督のパク・チャヌクが韓国の三大スーパー監督の一人に、国家のVIPになってしまった映画でもある。
パク・チャヌクが手がける前に、別の新人監督が映画化を試みていたが一度挫折、彼にバトンが廻ってきたらしい
原作マンガは、連載当時、日本でも固定人気はあったが、どちらかといえばマイナー作品、映画が生み出した利益を考えれば、韓国側が支払った映画化版権料は破格の安さだったという。
でも、考えてみればそれも当然だろう。
この映画の企画が持ち上がった時(撮影する前)、例の「韓流」なんてデマは、日本で影も形もなく、せいぜい「八月のクリスマス」と「シュリ」が、知られていた程度だったろうし、韓国で地下鉄が走っている事さえ知らない人がいた時代だったからだ。
この作品、日本公開は見事なくらいコケたが、映画好きの間では、最も人気のある韓国映画のひとつかもしれない。
そういう点では、「韓流」に踊らされなかった作品ともいえそうだ。
私は当時も今も、そんなに好きな作品ではないし、格段いいとも思わないし、原作の方が全然魅力的だとは思っているのだけど、一貫して思うことは、その音楽性の良さである。
この映画の熱狂的ファンである知人(韓国人)が「今まで韓国にはなかった映画」として絶賛し、その理由のひとつに、劇中の音楽をあげていたが、それだけは、確かにその通り。
音楽監督のチョ・ヨンウクは、ずっとパク・チャヌクと組んでいる人物だが、彼の関わったOSTを聞いていると、作曲家というより、プロデューサー的な作品作りの印象を受ける。
いろんな音楽的要素だとか才能をガバッと集めてきて、その都度、監督と協議して、コラージュしている感じだ。
一応、クラシックを基盤としているが、よくいえば多様で複雑、悪くいえば雑多で散漫だ。
そんな訳で、この「オールドボーイ」のOSTもカオスに満ちていながら、徹底したツッコミが足らないし、セリフがたくさん入っているのもイヤなんだけど、その支離滅裂さが逆に、とっても魅力なのであった。
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