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Vol.234 シリーズOST名盤紹介『殺人の追憶』やっぱり音楽も金字塔でしょ! [韓国映画音楽(OST)]
日本の作曲家、岩代太郎は、今、映画音楽の分野で、もっとも活躍している一人かもしれない。
以前からTVやアニメなど、こまごまと沢山の仕事をこなしてきていたが、知名度は知る人ぞ知る、といった感じで、決してメジャーではなかった。
この『殺人の追憶』は、そんな彼の旋律が、一挙知られるきっかけになった作品のひとつではないだろうか。
『殺人の追憶』は、韓国映画として日本でも異例ともいえる賞賛を受けた傑作であり、私も色んなところで褒めちぎり過ぎたので、いまさらなにもいうことはないけれど、これからも完成度の高さで、韓国映画のトップにあり続け、後続作品へ影響をあたえ続けるだろうと思う。
そして、韓国映画における日韓クリエイターによる、最初のコラボ成功例でもあったのではないか。
聞きかじった話だが、CDが既に売れなくなってきていた当時の韓国でも、この『殺人の追憶』のOSTは売れたというし、それよりもなによりも映画の方向性を大きく支えた、という点で、本当に素晴らしい仕事だった。
もちろん、この作品の前に、鷺巣詩郎が音楽を手がけた『武士』の前例があったが、『殺人の追憶』ほど効果があったかどうかはちょっと疑問だし、観客動員数では遥かにヒットした『トンマッコルへようこそ』の久石譲の音楽も、作品に及ぼした意味合いにおいては、やはりおよばないと思うのだ。
監督のポン・ジュノはもともと、菅野よう子に音楽監督のオファーをしたが、彼女の基準にそぐわない内容だったために、『るろうに剣心』劇場版を手がけた岩代太郎に依頼したという。
後に、『殺人の追憶』を観た菅野よう子は「やっておけばよかったかな」と冗談交じりに語っていたというが、彼女が担当していたら、『殺人の追憶』は、全く印象が異なる映画になっていた気がする。
(※ちなみに、彼女は韓国からのオファーがあまりにも来るので、逆に興味を抱き、韓国語を習得したという話があるくらい、菅野よう子の知名度は韓国で名高い。数年後、『優雅な世界』で韓国映画デビューすることになる)。
その後、岩代太郎は『六月の日記』で再び韓国映画の仕事を手がけるが、この映画は全く失敗、話題にすらならなかった。
だが、映画がほぼマーケットで無視された事を考えると、まともなOSTが発売されたこと自体は異例であって、やっぱり『殺人の追憶』での実績があったからこそだろう。
今でも、『殺人の追憶』の旋律を聞きかえすたびに、哀しい感動が蘇る。
映画自体が不変の名作であることはいうまでもないが、岩代太郎が果たした「仕事」の素晴らしさもまた、日本人として忘れてはいけない、といつも思うのだった。
以前からTVやアニメなど、こまごまと沢山の仕事をこなしてきていたが、知名度は知る人ぞ知る、といった感じで、決してメジャーではなかった。
この『殺人の追憶』は、そんな彼の旋律が、一挙知られるきっかけになった作品のひとつではないだろうか。
『殺人の追憶』は、韓国映画として日本でも異例ともいえる賞賛を受けた傑作であり、私も色んなところで褒めちぎり過ぎたので、いまさらなにもいうことはないけれど、これからも完成度の高さで、韓国映画のトップにあり続け、後続作品へ影響をあたえ続けるだろうと思う。
そして、韓国映画における日韓クリエイターによる、最初のコラボ成功例でもあったのではないか。
聞きかじった話だが、CDが既に売れなくなってきていた当時の韓国でも、この『殺人の追憶』のOSTは売れたというし、それよりもなによりも映画の方向性を大きく支えた、という点で、本当に素晴らしい仕事だった。
もちろん、この作品の前に、鷺巣詩郎が音楽を手がけた『武士』の前例があったが、『殺人の追憶』ほど効果があったかどうかはちょっと疑問だし、観客動員数では遥かにヒットした『トンマッコルへようこそ』の久石譲の音楽も、作品に及ぼした意味合いにおいては、やはりおよばないと思うのだ。
監督のポン・ジュノはもともと、菅野よう子に音楽監督のオファーをしたが、彼女の基準にそぐわない内容だったために、『るろうに剣心』劇場版を手がけた岩代太郎に依頼したという。
後に、『殺人の追憶』を観た菅野よう子は「やっておけばよかったかな」と冗談交じりに語っていたというが、彼女が担当していたら、『殺人の追憶』は、全く印象が異なる映画になっていた気がする。
(※ちなみに、彼女は韓国からのオファーがあまりにも来るので、逆に興味を抱き、韓国語を習得したという話があるくらい、菅野よう子の知名度は韓国で名高い。数年後、『優雅な世界』で韓国映画デビューすることになる)。
その後、岩代太郎は『六月の日記』で再び韓国映画の仕事を手がけるが、この映画は全く失敗、話題にすらならなかった。
だが、映画がほぼマーケットで無視された事を考えると、まともなOSTが発売されたこと自体は異例であって、やっぱり『殺人の追憶』での実績があったからこそだろう。
今でも、『殺人の追憶』の旋律を聞きかえすたびに、哀しい感動が蘇る。
映画自体が不変の名作であることはいうまでもないが、岩代太郎が果たした「仕事」の素晴らしさもまた、日本人として忘れてはいけない、といつも思うのだった。


タグ:韓国映画
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