Vol.442 食べてはいけない?『チャジャン・ククス』の味 [韓国の食]
韓国の有名なファスト・フードに「チャジャン・ミョン」がある。
結構飽きない味で、ちゃんと作っているお店なら色々と隠し味に工夫を凝らしているから、日本のラーメン同様、食べ比べると面白い料理の一つだ。
欠点は黒い汁が飛び散りやすいことだが、衣服が汚れやすい問題は韓国の食事一般に言えることなので慣れるしか無い。
この「チャジャン・ミョン」とは別に、「チャジャン・ククス」や「チャジャン・ウドン」、「チャジャン・パブ」といったバリエーションが存在する。
その名の通り、ベースが異なるわけだが、基本的に別料理と考えた方がいいかもしれない。
意外と見かけず、偶然街角で発見するしかないタイプのものではあるが、先日、目を付けていたククス屋に、この「チャジャン・ククス」が季節限定で置いてあったので注文してみた。
最近のソウルは何事にも値上がりしてばかりなので、一昔前だったらW3000-程度のものがW5000-くらいになってたりするが、この「チャジャン・ククス」もそうだった(つまりコスト・パフォーマンスはよろしくない)。
居抜きを利用したお安い店構え、特別な食材は何一つ使っていないという、韓国らしいファスト・フード店である。
麺は業務用の乾麺で不味くも美味くもないスタンダードだ。
以前、この店でミョルチ・ククスを頼んだ時、お店の兄ちゃんがフリーター然とした態度の悪いチンピラ野郎だったので、味も大したことがないこともあり、しばらく遠ざかっていたのだが、今回はフレンドリーで非常に感じのよいオバちゃんが厨房に立っていた。
ガタガタの食券販売機に、ヘナヘナのW5000札が入らなくて苦労している私を気軽にサポートしてくれ、前回のチンピラ野郎とは雲泥の差である。
「五分くらい待っててね」と優しく云われ、さらに気分が良くなったので、インテリアに統一感のない汚いお店の中を見回してみると、結構親子連れなんかで賑わっている。
考えてみれば日本の大衆食堂の多くもこういう佇まいだったわけで、今日、ソウルでもこういうお店が消滅し続けていることは、やっぱり憂えるべきだろう。
「チャジャン・ククス」がカウンターに置かれたので早速食べてみる。
「…ま、まずい」
期待していなかったものの、いくらなんでも、こりゃ不味すぎる。
「韓国、懐かしの味」といわれればその通りだが、やっぱり不味い。
水切りした麺が生温かいのは冷麺ではないので仕方ないとして、上にかかっているチャジャンがとにかく不味い。
生のニラがトッピングされているのだが、ガチガチに固くて喉に突き刺さりそうだし、チャジャンはおそらく市販品なんだろうけど、旨みが無い上、ヘナヘナの火が通ったキャベツが入っている。
これが「普通、キャベツは入れないと思うぞ」と主張したいくらい、合わないのだ。
だが、一番の問題はおそらくククスとチャジャンの相性が非常によろしくない、ということだろう。
考えてみれば「チャジャン・ミョン」は中華麺であり、ククスと組成が異なる別の食べ物である。
あの独特の風味あればこそ、「チャジャン・ミョン」という食べ物が成立している事実に気がついた。
この「チャジャン・ククス」、好き好きもあるだろうし、お店でもレシピは異なるんだろうけど、なぜ今のソウルでなかなか見かけないのか、その理由がなんとなく分かった一瞬だった。
結構飽きない味で、ちゃんと作っているお店なら色々と隠し味に工夫を凝らしているから、日本のラーメン同様、食べ比べると面白い料理の一つだ。
欠点は黒い汁が飛び散りやすいことだが、衣服が汚れやすい問題は韓国の食事一般に言えることなので慣れるしか無い。
この「チャジャン・ミョン」とは別に、「チャジャン・ククス」や「チャジャン・ウドン」、「チャジャン・パブ」といったバリエーションが存在する。
その名の通り、ベースが異なるわけだが、基本的に別料理と考えた方がいいかもしれない。
意外と見かけず、偶然街角で発見するしかないタイプのものではあるが、先日、目を付けていたククス屋に、この「チャジャン・ククス」が季節限定で置いてあったので注文してみた。
最近のソウルは何事にも値上がりしてばかりなので、一昔前だったらW3000-程度のものがW5000-くらいになってたりするが、この「チャジャン・ククス」もそうだった(つまりコスト・パフォーマンスはよろしくない)。
居抜きを利用したお安い店構え、特別な食材は何一つ使っていないという、韓国らしいファスト・フード店である。
麺は業務用の乾麺で不味くも美味くもないスタンダードだ。
以前、この店でミョルチ・ククスを頼んだ時、お店の兄ちゃんがフリーター然とした態度の悪いチンピラ野郎だったので、味も大したことがないこともあり、しばらく遠ざかっていたのだが、今回はフレンドリーで非常に感じのよいオバちゃんが厨房に立っていた。
ガタガタの食券販売機に、ヘナヘナのW5000札が入らなくて苦労している私を気軽にサポートしてくれ、前回のチンピラ野郎とは雲泥の差である。
「五分くらい待っててね」と優しく云われ、さらに気分が良くなったので、インテリアに統一感のない汚いお店の中を見回してみると、結構親子連れなんかで賑わっている。
考えてみれば日本の大衆食堂の多くもこういう佇まいだったわけで、今日、ソウルでもこういうお店が消滅し続けていることは、やっぱり憂えるべきだろう。
「チャジャン・ククス」がカウンターに置かれたので早速食べてみる。
「…ま、まずい」
期待していなかったものの、いくらなんでも、こりゃ不味すぎる。
「韓国、懐かしの味」といわれればその通りだが、やっぱり不味い。
水切りした麺が生温かいのは冷麺ではないので仕方ないとして、上にかかっているチャジャンがとにかく不味い。
生のニラがトッピングされているのだが、ガチガチに固くて喉に突き刺さりそうだし、チャジャンはおそらく市販品なんだろうけど、旨みが無い上、ヘナヘナの火が通ったキャベツが入っている。
これが「普通、キャベツは入れないと思うぞ」と主張したいくらい、合わないのだ。
だが、一番の問題はおそらくククスとチャジャンの相性が非常によろしくない、ということだろう。
考えてみれば「チャジャン・ミョン」は中華麺であり、ククスと組成が異なる別の食べ物である。
あの独特の風味あればこそ、「チャジャン・ミョン」という食べ物が成立している事実に気がついた。
この「チャジャン・ククス」、好き好きもあるだろうし、お店でもレシピは異なるんだろうけど、なぜ今のソウルでなかなか見かけないのか、その理由がなんとなく分かった一瞬だった。
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