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Vol.515 臥龍洞を行く [韓国カルチャー]

 ソウルの江北にある、臥龍洞(서울 종로구 와룡동)は、安国洞に隣接する小さな一区域である。

 有名な仁寺洞界隈から徒歩で7,8分程度だが、寂れた空気がいつも漂っている。

 秘園の脇に沿って、鍾路三街まで伸びる狭い裏路地には韓式の平屋が林立し、昔のソウルをちょっと忍ばせる雰囲気がある(道端に転がる犬のウンコには注意しましょう)。

 近所にソウルの代表的観光スポットが幾つもあるのに、街には活気がない。
 だが、それがここ独特の落ち着きを生んでいるともいえる。

 いつも人影はまばら、まだまだ古い旅館にラブホテル、生活臭が漂う個人経営のスーパーがあったりと、観光客を呼びこむような明媚さとは程遠い場所だが、急速に失われつつある「リアル・ソウル」の一端を見るようでもある。

 ここ数年、旧家屋や宿泊施設を改造した外国人向けのリーズナブルなゲストハウスが急増し、それに伴って外国人観光客の姿が一応増えた。
 時には地元の人よりも外国人の方が多く街を闊歩しているように見えるくらいだ。

 だから、表通りにはそういった客層を狙ったお店が随分増えたが、どうみても商売繁盛に見えなかったりするのが、やはり、この街らしい。

 臥龍洞から北西へ10分ほど歩いたところに今ではおしゃれな地として再生した北村洞があるが、ここと比較すれば、臥龍洞は昔ながらの町並みを観光資源として活用し損なったようにも思える。

 でも、仁寺洞や北村洞界隈が外国人向けのつまらない街角になってしまったことを考えると、昔の記憶がそのまま停止しているような臥龍洞には、それゆえの魅力があり、その程よい汚さと貧乏臭さには、なにやらホッとさせられるのであった…

fukuryuu.JPG

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