Vol.469 キンパとはなんだ!? [韓国の食]
それは数年前のこと。
大手マスコミで一斉に「韓流大絶賛」大会が行われ、どのチャンネルをひねっても「韓流!韓流!韓流!」と大騒ぎ、本屋にもその手の特集本が山と積まれ、巷では「私は韓流通!凄いでしょう!」と叫ぶ人が増殖していた頃だ。
当時、BGM代わりにテレビをつけて仕事に勤しんでいた私の耳に、ある言葉が連呼して聞こえて来た。
「キンパ!キンパ!キンパ!キンパ!キンパ!」
またアフリカのどこかで内戦かクーデターでも起こったのか、と思って聞いていたが、なんと!韓国の海苔巻きが日本でウケているという某TV局による怪しい話題だった。
「김밥がキンパ??普通キムパブだろ??」とは思ったが、TV局や広告代理店には韓国語に通じている人が実はかなりいるから、単純な間違いとも思えない。
ではなぜ、そんな妙な言い方にしたのだろうか?とその意図を考えてみると、
韓国語の発音は日本語と折り合いが悪く、実際問題「ハングル≒カタカナ」として発音表記することは限界があるので、日本語発音に合わせた表記をする、そしてそれを標準化させること自体は悪い試みではない。
だが、「김밥=キンパ」はやり過ぎだろう。
それなら「김치」は「キンチ」になるし、「ごはんかいじゅうパップ」は「ごはんかいじゅうパ」になるが、そんな主張は誰もしていない。
「キムパブ」という表記がそんなに都合悪いのなら、「韓国海苔巻き」で十分ではないか。
大学生の頃、たまたま焼き肉屋に入った時、そこのメニューが韓国語(=朝鮮語)特有の音を日本語で表そうとするあまり、どう読めばいいのか分からない表記になっていて困ったことがあった。
これは特殊な例だろうけど、どうせ「ハングル≒カタカナ」で表記できないのなら「キンパ」なんて紛らわしいことをやらないで、単に日本語で料理内容を説明した方がよほど親切だ。
今、ソウルで日本人相手のメニュー表示を見ていると、カタカナによる発音表記よりも、料理の内容を日本語で説明したものの方が増えているように思える。
中にはどういう料理かよく分からなくなっている場合もあるけれど、ハングルの無理矢理カタカナ化よりも、よほど良心的だろう。
その後、「キンパ」を連呼する番組が流れてから大して経たないうちに、「キンパ」なる商品が店頭に並び、すぐ消えたけど、結局それへの布石だったのかもしれない。
今思えば韓国語を巡る笑い話に過ぎないけど、少なくとも日本で「김밥=キンパ」が根付かなくてよかったと思っている(一部商品は今だにキンパと書いてありますが…)。
大手マスコミで一斉に「韓流大絶賛」大会が行われ、どのチャンネルをひねっても「韓流!韓流!韓流!」と大騒ぎ、本屋にもその手の特集本が山と積まれ、巷では「私は韓流通!凄いでしょう!」と叫ぶ人が増殖していた頃だ。
当時、BGM代わりにテレビをつけて仕事に勤しんでいた私の耳に、ある言葉が連呼して聞こえて来た。
「キンパ!キンパ!キンパ!キンパ!キンパ!」
またアフリカのどこかで内戦かクーデターでも起こったのか、と思って聞いていたが、なんと!韓国の海苔巻きが日本でウケているという某TV局による怪しい話題だった。
「김밥がキンパ??普通キムパブだろ??」とは思ったが、TV局や広告代理店には韓国語に通じている人が実はかなりいるから、単純な間違いとも思えない。
ではなぜ、そんな妙な言い方にしたのだろうか?とその意図を考えてみると、
仮説1.パッチムを日本語で表記するには元々無理があるため、思い切ってアレンジした。などが思い浮かぶ。
仮説2.「韓国から来たもの=韓流」といったように、日本市場向けの記号を新たに浸透させるため、分かりやすい表記にした。
仮説3.「キンパ」という名称で韓国海苔巻きを商標登録した。
仮説4.番組編成に影響力を持つ大手芸能会社から、所属タレント名を連想させる「キム」をなるべく使わないよう要請があった。
仮説5.“韓国語の発音をカタカナ表記すると「キンパッ(ブ)」に近い”と日本語版wikipediaに書いてあるのでそれに準じた。
仮設6.言語学者が強く主張した。
韓国語の発音は日本語と折り合いが悪く、実際問題「ハングル≒カタカナ」として発音表記することは限界があるので、日本語発音に合わせた表記をする、そしてそれを標準化させること自体は悪い試みではない。
だが、「김밥=キンパ」はやり過ぎだろう。
それなら「김치」は「キンチ」になるし、「ごはんかいじゅうパップ」は「ごはんかいじゅうパ」になるが、そんな主張は誰もしていない。
「キムパブ」という表記がそんなに都合悪いのなら、「韓国海苔巻き」で十分ではないか。
大学生の頃、たまたま焼き肉屋に入った時、そこのメニューが韓国語(=朝鮮語)特有の音を日本語で表そうとするあまり、どう読めばいいのか分からない表記になっていて困ったことがあった。
これは特殊な例だろうけど、どうせ「ハングル≒カタカナ」で表記できないのなら「キンパ」なんて紛らわしいことをやらないで、単に日本語で料理内容を説明した方がよほど親切だ。
今、ソウルで日本人相手のメニュー表示を見ていると、カタカナによる発音表記よりも、料理の内容を日本語で説明したものの方が増えているように思える。
中にはどういう料理かよく分からなくなっている場合もあるけれど、ハングルの無理矢理カタカナ化よりも、よほど良心的だろう。
その後、「キンパ」を連呼する番組が流れてから大して経たないうちに、「キンパ」なる商品が店頭に並び、すぐ消えたけど、結局それへの布石だったのかもしれない。
今思えば韓国語を巡る笑い話に過ぎないけど、少なくとも日本で「김밥=キンパ」が根付かなくてよかったと思っている(一部商品は今だにキンパと書いてありますが…)。
そういえば、稲荷寿司もよく食べます。
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