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Vol.532 機械うどん、B級至高の味 [韓国の食]

 筆者は基本的に韓国の麺料理店に対して否定的なのだが、幾つか少数の例外が存在する。

 その一つがソウル某所に昔から居を構えている、ズバリ「機械うどん」だ。

 「機械うどん」とは、店内で製麺を行ったうどんのことを指し、この店では注文を受けるとその場で製麺を行い、調理にかかる。

udonnya.JPG
身も蓋もない店名…

 その「店名=調理方法」というストレートさに、最初は「なんじゃ、こりゃ?」と少し驚いた。

 もちろん、店で製麺を行っているお店はここだけではない。
 カロスキルのおしゃれなククス屋で遭遇したこともあるが、そこの「機械で製麺」は空間演出のアクセサリーに過ぎなかった。
 お高い割に味はイマサンで、喜ぶのは観光客ばかり、といった風情だった。

 今回の「機械うどん」は、ソウルの下町にある、すぐにでも取り壊し対象になりそうな古い雑居ビルの一階にあり、製麺機が年季の入ったモノであることから察して、かなり前に開店し、ずるずると「うどんの名店」としての地位を地元で確立してしまったのではないだろうか?

 それゆえ、いつまで生き残れるか非常に不安ではあるが、いつも客で一杯だ。
 値段が相当安いということもあるが、かなり美味しいのである。
 東京で同種・同味のお店があれば、「懐かしきB級グルメ」としてマスコミの紹介必至だろう。

 店内は韓国の古い建物に特徴的な奇妙かつ使いにくい間取りになっていて、混んでいる時は勝手がよくないのだが、回転が早いので少し待っていれば、たいして困ることはないし、その効率の悪さこそ、今の韓国で失われつつある魅力の一つであると思えば、店内の汚さと共に一つの個性として楽しめるはずだ。

 メニューはシンプル。

menyu.JPG
これだけ

 看板メニューの「うどん」の場合、薄口の上品なスープに加水率が低いと思われる硬い太麺、しょぼい具が載っているだけというシンプルなものだが、麺の旨さが引き立ち、量もそこそこある。

 だが、筆者一番のお勧めは「チャジャン麺」だ。
 中国料理屋ではないので味付けは一般のものとやや異なる印象(かなりあっさりしている)だが、固めの麺に熱々のチャジャンという組み合わせは非常に美味しい。

cyajyann.JPG
「うどん」の方は撮り忘れました

 韓国の麺料理は年々レベルがあがり、評判のいいお店を探せば、それなりのモノを食べることが出来るようになって来ているが、加水率の低い自家製麺を出す店は少ない。

 「機械うどん」という変な店名も相まって、このお店には、しばらくは現状のままで頑張って欲しいものだ。

 立地場所が微妙なところもいい。
 江北、江南方面からは行きにくい場所にあるが、時間をかけて食べにゆく価値のある名店といえよう。

 さぁて、また食べにゆこっと!!

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素敵な製麺機…



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