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Vol.247 韓国人は誰でも英語と日本語が話せる伝説 [韓国カルチャー]

 時々、「韓国人って、みんな日本語と英語ができるって、本当ですか?」と真顔で尋ねてきたり、「韓国ではどこでも日本語と英語が通じるんだ!」と、自慢げに語る日本人がいる。
 実はこういった話は、返答や反論に困る話題だ。

 答えは当然「NO」なんだけど、どこかでこういう情報を植えつけられてきた人に納得してもらうのは大変難しい。
 日本人はおしきせのパックツアーで観光に特化した場所を往復していることがほとんどなので、こういった印象を受けてしまうのかもしれないが、ちょっと引いて考えてみれば「みんな~」なんて、信用できない表現であることはわかるだろうと思う。

 「韓国人は日本人より外国語ができるか?」という問題を改めて問われたならば、人口比でいうと「そこそこ外国語が出来る人」なら、日本より韓国の方が多いのは事実かもしれない。
 そこへ、気弱な日本人につけこんで、自分たちの優位性を自慢する韓国人が今だいるもんだから、自信の無い人はさらに丸め込まれてしまうことになる。

 だが、実際、韓国人全てが外国語に長けている訳ではないのは当然だ。
 それに、日本人が外国語能力の点で劣っているかというと、そんなことも決してないと思う。

 韓国人が日本人と比べて、広く浅くそれなりに英語や日本語ができる大きな理由のひとつは、社会がそれを要求し、教育がその上に立脚している、ということが大きいからなのではないだろうか。

 つまり、よりお金を得るためには「外国語ができます」「留学していました」という条件が必須であり、世間でいわれる「人並みの生活」を目指す為には、コミュニケーションの才覚や能力とは別に、英語や日本語などが出来るか否かを問われる社会、ということなのだ。

 でも、それは裏を返せば、外国語が苦手な人にとって、本当に苦痛だろう。 
 韓国のドラマや映画でも時には皮肉られて扱われているんだけど、考えようによっては、ひどい差別につながりかねない(というか、実際、そういう面があるのは否めないのでは?)

 しかし、日本語を堪能にしゃべっているようにみえる韓国人でも、お互いの考え方や文化的差異を考慮して、きちんと調整しながら橋渡しを出来る人は、ほんとうに少ない。
 一見、日本語が上手に見えても、単に表向きだけ、ということの方が遥かに多い。

 英語が堪能な連中にしたって、実はアメリカ生れのアメリカ育ち、韓国語が苦手で韓国嫌い、という笑えないオチがついていたりすることもある。

 外国語が話せる韓国人は、自分が属する組織利益のために外国語を使っているだけで、外国人のために使っているわけではない。
 そんなことは、ちょっと冷静になればわかるはずなんだけど、どういう訳か、日本人は「外国語が出来る韓国人」という状況に対して、えらく抵抗力が無いような気がする。

 もし、外国語学習で日本人が韓国人に学ぶことがあるとすれば、「ずうずうしさ」と「無神経さ」、そして「必死さ」だろう。
 でも、それがそのまま肯定できることかと問われれば、やっぱり「NO」。

 結局、どこかの誰かさんが、キワドい金融商品や、ファーストフードを売るために言いふらしている「グローバリズム」なんてものは、身勝手に自我をごり押しできるかどうか、ということに帰結してしまうことかもしれず、それは日本人の美徳や理想には相反するモノの方を多く含んでいるということなのかもしれない。

 外国語ができることは思考を豊かにするし、価値観の多様化をもたらすけど(はずなんだけど?)、くだらない優越感や差別を生み出す根源にもなりかねず、その人の根本を変える訳でもなくで、やっぱり諸刃の剣。
 外国語が出来なければ出来ないでも、自身の個性で言葉の壁を乗り越える勇気を教えることも、外国語習得と同じくらい必要なのではないだろうか。

 それに、たとえ英語がダメでも、トルコ語や、ロシア語に堪能、なんてことを、企業や社会は、もっと高く評価すべきことだと思うのだけど、それが出来ない日本社会もまた、隘路に陥っているような気もするのだった。

 「需要がない」っていわれたら、それまでだが。

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