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Vol.378 日本のIMAXをちょっと考えた 『The Avengers』 [韓国生活]

 2012年4月26日、韓国でアメリカ映画『The Avengers』の全国一斉公開が始まった。
 第一週で160万人を超える集客ぶり(※2012年5月初旬までで、400万人超え)だが、おかげで韓国映画は競合を避けたような、及び腰のショボイ品揃えになってしまった。
 2011年の5月は、『サニー 永遠の仲間たち』という凄まじい暴風が吹き荒れただけに、ちょっと残念でもある。

 この『The Avengers』、日本でも8月17日から公開が決まっているが、ソウルではIMAXで掛けていたので、観に行く(※日本でもIMAXで上映されます)。
 IMAX上映に関しては、ソウルの方が東京近辺よりも恵まれていて、大体アメリカでIMAX上映されているものは、こちらでもIMAX上映されるようになっている。

 現在、ソウル市内では、용산CGVと왕십리CGVの2館があるが、どちらも交通の便がよく、大規模な商業施設の中にあるので、お薦めだ。

 용산CGVのIMAX劇場は建設当初なかった施設で、後からインディーズ館を潰して(泣)増設したものだ。
 天井が高く、スクリーンも大きいが、スカスカ感も漂う。

 왕십리CGVのIMAXの場合、当初から計画されていたものであるため、本来のIMAXに近いと言われているが、スクリーンが近いので、座席の選択を誤ると見づらかったりする。

 どちらも一長一短なので、その時の都合に合わせて選択すればよいが、人気作だと一週間前から全席売り切れ、みたいなことが実際あるので、飛び込みは基本的にやめた方がいい。

 『The Avengers』自体は、非常にバランスのとれた内容で、どのスーパーヒーローも過不足なく、きちんと描かれており、シリーズを全部観ている人にはたまらないだろう。
 「スーパーヒーロー全員集合!」といえば、やってみれば揃った時点でいきなりつまらなくなる、というのが定石だが、『The Avengers』にそういうことはなかった。
 その大きな理由として、彼らが超人でも、欠点を多く持ったキャラクターであることが、ドラマの運びに活かされていたことだろう。

 中年ヤンキー全開のアイアンマン、体は立派だが頭が足りないソー、暴れるだけで役に立ちそうもないハルク、真面目だがいつもウジウジしているキャプテン・アメリカ、根っこは勤め人のホーク・アイにブラック・ウィドウと、彼らが織りなす人間ドラマは意外や意外、かなりまともで、映画を面白くしている。
 敵の親分ロキも、心の弱さから来る間抜けぶりが、映画では一番笑えるものとなっている。

 ただ、敵勢が大げさなわりに、激弱で、悪の魅力に欠けることが残念だった。
 どうせなら、ここ数年ハリウッドで流行りの侵略モノに出てくる意思疎通不可能の無慈悲なエイリアン軍団みたいな敵の方が、より面白かったと思う。

 映画は最後の山場で、キャプテン・アメリカが陣頭指揮を執り、勝手気ままでまとまらないヒーローたちを一つにする。
 そこら辺も解釈によっては、気に入らない人がいるかもしれない。
 また、大作ではあるが、あまりに効率良くサクサクと作ったようにも感じられる作品なので、熱はなく、あっさり味だ。
 ハリウッド・ビジネスの一端なので仕方ないけど…

 今回、『The Avengers』を観ていて、ふと気がついたことがあった。
 용산CGVのIMAXは、意外と画面が暗く(3Dだからことさら)、音響も散漫で音の伸びが悪いのだ。

 これは、あくまでも主観でしかないのだけど、私がよく行く、日本の某IMAX上映館の方が画面は鮮明で、音響もいいような気がしたのである。

 IMAX上映館は運営にかなりコストがかかるので、入場料が高くなり、決してBESTな選択ではないけれど、DLP上映環境としては、現時点で最高峰の施設でもあるので、もう少し、日本でもIMAX上映のコンテンツが増えて欲しいとも、切に思うのだった。

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