Vol.422 ある愛の物語 『이야기:사랑』 [韓国カルチャー]
2013年5月1日から5日、大学路にある타임컴퍼니 스튜디오で新進の演劇集団『꿈의동지』による『이야기:사랑』が上演された。
劇団の代表であり演出を手がける박지호氏もまた自身が俳優である。
彼はアンディ・ラウ似のなかなかイイ男で、共通の知人を介して知り合ったのだけど、せっかくの縁だと思い、今回の舞台を観に行って見ることにした。
成均館大学正門近くにある地下スタジオでの上演ではあったが、こういう機会はあまりないし、商業ベースから離れている分、演じる側の熱意が伝わって来るので高いお金を出して観るメジャーな舞台とは違う発見があったりするから、個人的には興味がある。
そのスタジオはちょっと分かりにくい場所にあり、メールでかなり的確な指示をもらっていたのだが、最後の二十メートル手前くらいでGIVE UP、迎えに来てもらう。
施設は地下にあるが、普段は演劇のリハーサルなどに使う場所のようで、一般の劇場とはかなり印象が異なり、舞台の袖で控えている俳優たちもすぐ横にいたりする。
박지호氏はにこやかで紳士的な印象の人物だが、劇団スタッフに指示を出している時の表情はやっぱり厳しいものがあり、韓国人男性に共通する軍隊的な雰囲気も漂う。
舞台は中央にパーテーションが置かれているだけで、後は照明とプロジェクターを使っただけの世界観だ。
物語は3話構成のオムニバス、時代を超えて男女のすれ違いから来る愛の哀しみを描いた物語、上演時間は約60分で実験的要素も強い。
出演者は全部で8人、まだまだこれからの俳優たちではあるが、基本がちゃんと出来ていて非常に安定していたし、個性的でもある。
演出や戯曲に忠実というか、目を盗んで自分なりに消化してしまう狡猾さや余裕がまだなく、やや杓子定規な感じはあったが総じて好演だ。
韓国で演劇を観る場合、スターがぞろぞろ出ている大掛かりな舞台は情報を得やすく、仲介業者を通してチケットを日本から入手することもできるし、あまり外れもないが、小さな舞台は情報が入りにくい上、出来不出来にかなり開きがある(ババ引くと学芸会レベルです)。
だが、日本で紹介される情報では分からない、優れた俳優たちがまだまだ韓国にいることを発見できる機会でもある。
大学路からスターになった俳優の何人かは、今でも恵化洞にある馴染みの店によく来ていたりするらしいから、その身近な感覚もまた、韓国で小演劇に接する面白さだと思うのである。
ちなみに박지호氏とお酒を飲んだ時、冗談で「日本嫌い?」とか「日本人の友だちいる?」と意地悪いことを聞いてみたけど返ってきた答えは「いや、そんなことありません、日本人と知り合う機会がないんですよ」とのこと。
彼のようなイイ男は、韓国を徘徊している日本人恋活女子からすれば垂涎の的なのではないかと思うのだが、現実はそんなものなんだろうな…などと、演劇とは全く関係なしで実感してしまうのだった。
劇団の代表であり演出を手がける박지호氏もまた自身が俳優である。
彼はアンディ・ラウ似のなかなかイイ男で、共通の知人を介して知り合ったのだけど、せっかくの縁だと思い、今回の舞台を観に行って見ることにした。
成均館大学正門近くにある地下スタジオでの上演ではあったが、こういう機会はあまりないし、商業ベースから離れている分、演じる側の熱意が伝わって来るので高いお金を出して観るメジャーな舞台とは違う発見があったりするから、個人的には興味がある。
そのスタジオはちょっと分かりにくい場所にあり、メールでかなり的確な指示をもらっていたのだが、最後の二十メートル手前くらいでGIVE UP、迎えに来てもらう。
施設は地下にあるが、普段は演劇のリハーサルなどに使う場所のようで、一般の劇場とはかなり印象が異なり、舞台の袖で控えている俳優たちもすぐ横にいたりする。
박지호氏はにこやかで紳士的な印象の人物だが、劇団スタッフに指示を出している時の表情はやっぱり厳しいものがあり、韓国人男性に共通する軍隊的な雰囲気も漂う。
舞台は中央にパーテーションが置かれているだけで、後は照明とプロジェクターを使っただけの世界観だ。
物語は3話構成のオムニバス、時代を超えて男女のすれ違いから来る愛の哀しみを描いた物語、上演時間は約60分で実験的要素も強い。
出演者は全部で8人、まだまだこれからの俳優たちではあるが、基本がちゃんと出来ていて非常に安定していたし、個性的でもある。
演出や戯曲に忠実というか、目を盗んで自分なりに消化してしまう狡猾さや余裕がまだなく、やや杓子定規な感じはあったが総じて好演だ。
韓国で演劇を観る場合、スターがぞろぞろ出ている大掛かりな舞台は情報を得やすく、仲介業者を通してチケットを日本から入手することもできるし、あまり外れもないが、小さな舞台は情報が入りにくい上、出来不出来にかなり開きがある(ババ引くと学芸会レベルです)。
だが、日本で紹介される情報では分からない、優れた俳優たちがまだまだ韓国にいることを発見できる機会でもある。
大学路からスターになった俳優の何人かは、今でも恵化洞にある馴染みの店によく来ていたりするらしいから、その身近な感覚もまた、韓国で小演劇に接する面白さだと思うのである。
ちなみに박지호氏とお酒を飲んだ時、冗談で「日本嫌い?」とか「日本人の友だちいる?」と意地悪いことを聞いてみたけど返ってきた答えは「いや、そんなことありません、日本人と知り合う機会がないんですよ」とのこと。
彼のようなイイ男は、韓国を徘徊している日本人恋活女子からすれば垂涎の的なのではないかと思うのだが、現実はそんなものなんだろうな…などと、演劇とは全く関係なしで実感してしまうのだった。
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