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Vol.504 カチの群れ [韓国生活]

 韓国の街中で頻繁に見ることが出来る「カチ(까치)」(和名 カチガラス)は、韓国を象徴する鳥と言われているが、正式の「国鳥」という訳ではない。
 カケスの一種でかなり賢く、人手で育てるとかなり懐くらしいが飼われているのは見たことがない。

 かつて韓国では保護が行き過ぎてやたらと増えてしまい、駆除の対象になったこともあってか、昔に比べると随分減った気がするが、それでも市街地に植えられた樹木の梢に残された大きな巣をよく見かけるから、今も街中で沢山暮らしていることがよくわかる。

 ここ十年ばかり、ソウルではこの「カチ」がまた増えてきているように思えるが、同時に人間に対して以前よりも物おじしない個体が増えているようだ。
 昔は数が多くても人に対するパーソナル領域がシビアで、接近して写真を撮ることが案外難しかったのだが、最近の個体はちょっとそこら辺が無神経になって来ている。

 決してフレンドリーではないが、そこそこ近寄ってカメラを向け続けてもパッと飛び立つことが少なくなった。
 人に対してもっと激しい警戒心を抱くようになってもおかしくないのだけど、カメラが無害であることを学んだのだろうか?

 韓国はどうも留鳥の種類が少ないようで、どこに行ってもカチばかりがゲーゲー鳴いている。

 ツバメもスズメもあまりいないし、カラスは見たことがないしで、後はドバトばかり。
 時折、郊外や地方で固有種と思われる鳥を見かけることはあるが、大概は小型で動きが素早く、隙を見せないので観察が難しく、どのような種類なのかよく分からない。

 時期と場所によってはカモやツルの仲間が大量に飛んで来るし、ソウル市内だと清渓川で大きな雁が戯れていたりするが、日本のように地域ペット化しているのは見たことがないので、韓国では野鳥に対する一般の関心が低いのかもしれない。

 そう言えば、韓国の伝統的な結婚式で使われる小道具に雁のデコイがあるが、かつては生体を使っていたらしいので、その当時は扱いが結構大変だったんじゃないだろうか。
 野生種だから暴れるだろうし、力があるし、噛まれればかなり痛い。

 以前現地の知人に「あの雁って昔はどうしたの?」と尋ねたところ、「多分食べるんじゃないのかな…」とはっきりしない答えが返ってきた。

 昔の人が雁をペットにしていたとは考え難いから、食材にするのが一番合理的な答えなんだろうけど、カモ肉というのは臭かったりするから、外れるとかなり不味い。

 デコイが使われるようになった裏にはそんな事情もあったりして…?

kachi2.JPG


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