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Vol.477 モンスターチルドレンの行く末は [韓国生活]

 以前ソウル行の飛行機に乗った時、斜め後ろの席に困った韓国人母娘が座ったことがあった。
 小学校低学年と思われる女の子二人が、四六時中ムズムズと動きまわり大声を上げ、意味なく前の座席を蹴り続ける。
 当然、私のところにも「どっかん、どっかん」と蹴り上げる衝撃が伝わって来たが、一番迷惑を被ったのは彼らの前に座った気の弱そうなアメリカ人青年だ。
 話を聞けば今回初めて韓国を訪れるといい、ちょっと不安げな様子。

 やがて飛行機が離陸を開始し女の子たちは少しおとなしくなるが、水平飛行に入った途端、また「どっかん、どっかん」が始まった。
 もしかしたら二人とも注意欠陥多動性障害なのかもしれないが、いくらなんでもひどいので、母親が気づいて注意するだろうと日本式に考えた私が甘かった。
 子どもたちは何かあるたびに大声で騒ぎ立て、前の座席を蹴り続けるが、母親は呆けた顔であらぬ方を見ているだけだ。

 やがてアメリカ人青年は我慢できなくなり後ろを向いて何かを囁いた。
 「やめなさい」とでもいったんだろう。
 だが、彼が前を向くと再び「どっかん、どっかん」が始まる。

 仕方ないので私はアテンダントを呼び注意してもらったが、こっそりその様子を覗いてみれば、母娘は呆けたようにポカーンと口を開け、なぜ自分たちが注意を受けているか全く理解できていないようだった。
 くだんのアメリカ人青年は梨泰院に泊まると言っていたが、初めからこれでは気の毒としかいいようがない(いや、韓国的現実の予行練習としては良かったのかな?)。
  
 残念なことに、こういう困った親子の光景は韓国の交通機関や公共の場でよく遭遇する。
 とにかく子どもたちが常軌を逸して自分勝手で、わがまま放題、どんなに周りに迷惑をかけても親は知らんぷり。
 日本でもそういうことが無いとは言わないが、放りっぱなし度や子供の横暴さは遥かに上を行く。
 子供も子供で、大人の前でゴネれば自分の思い通りになると確信しているフシがあったりするからタチが悪い。

 韓国における子育ての考え方には「子供時代はのびのびと自由に」というのがあるらしく、就学前の子供の無作法に対しては周囲も割りと寛大だ。
 だが、これはあくまでも就学後に厳しい躾が始まる、という前提あってこそ成り立つ考え方であり、それが壊れてしまえば単なる「困った大人の素」でしかないだろう。

 ここ十年ばかり、韓国における市井の子どもたちや若者たちを見ていると、その唯我独尊ぶりがますますひどくなっているように見えるので、かつては厳しく行われていたと思われる家庭の躾が、「自由」だとか「民主主義」だとか「グローバル化」といった枕詞の下で、日本以上に崩壊しているんじゃないのだろうか、とよく考えてしまう。
 そして、隘路で厳しい学歴社会がもたらす受験競争も、こうした甘やかしの免罪符になっている可能性がある。
 結果、「就学前のクソガキOK」期間は自動延長され、「高校や大学、男子は軍隊を出てもクソガキ」という状態にまで及びつつあるのなら恐ろしいことだ。

 一方、軍事政権時くらいに幼少期を過ごした世代だと、他人に対して礼儀正しく、気配りが出来る人を多く見受けるし、偏屈な反日派でも、日本人個人にはそこら辺をわきまえて接してくれたりする。
 そんな韓国の紳士淑女たちに共通することは、皆家庭での伝統的な躾がきちんとしていたらしい、ということだ。

 日本でも「キチママ」「キチパパ」といったネットスラングが象徴するように、家庭での躾が壊れて久しいから、あまり他人のことは言えないかもしれないけど、もし、韓国人に対して恋人なり伴侶なりの関係を切望したいのなら、早いうちに相手の育った家庭や両親がどうであるかを、よく見知っておくことをお勧めしたい。

 親と家族の言動や品性が怪しい相手は、本人がいい人でも日本以上にひどいババを引く可能性が高いのではないだろうか?

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