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Vol.513 新装開店!COEX MALL、でも… [韓国生活]

 2014年11月、ソウル・三成洞にある巨大な地下商業施設「COEX MALL」が二年近い改装期間を経て、遂にリニューアル・オープンした。

 近頃、ここら辺界隈は筆者にとって縁遠い場所になっていたが、思い出深い場所でもあるので、わざわざスケジュールを組んで訪れてみた。

 かなりの大工事を行っていたので、相当変わっているかと思っていたが、施設の基本構造にそれほど大きな違いはなく、昔の面影はかなり残っている。

 だが、以前あった店舗のほとんどが撤退するか、場所を変えたので、指標となるものが無くなり、どこに何があるか、さっぱり分からなくなった。

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駅寄りの出入口付近…

 「リニューアル・オープン」とは言っても、筆者が訪れた時分はまだまだ工事の真っ最中で、あちこちからドカチン音が轟いている。
 でも、ここはオープン当初から年がら年中どこかで工事をやっている場所でもあったので、営業している限り、改装は永遠に終わらないのかもしれない。

 地下街の基本構造が変わらないといっても、通路が増えた分、どこの通路がどこに繋がっているかが、かなり分かりにくくなっており、全体的に白を基調とした空間デザインもまた、訪れた者の方向感覚を狂わせ、迷路ぶりに拍車をかけている。

 とりあえず「韓国を代表する、おしゃれな地下街」という役割を担っているので、勘違い系外国人観光客や地方からのお上りさんにとっては眩しく輝いて見える仕様になっているとは思う。
 だが、買い物効率を求める人にとっては改悪と指摘されても仕方ない。

 巨大なタッチパネルが汎用フロアガイドとして随所に置かれているが、これがまた使いにくく見難くて、なぜオーソドックスな看板形式にしなかったんだろう、と疑問に思った(もっとも、苦情が殺到すれば、すぐ改修されるでしょう)。

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左側の黒いところに名物トイレがありました…

 これはあくまでも推測だが、意図的に客が迷いやすい構造にすることで、増床した商業スペースに足を運ばせる戦略になっているのではないだろうか。

 今回、訪れて一番ビックリしたのは、新しく出来た地下フロアに、かなりの店舗面積をとって、ガンプラ専門店「GUNDAM BASE」がオープンしていたことだろう。

 ソウルの三成という、韓国の成金や見栄っ張りが集まるような場所で、「GUNDAM BASE」なんて、ちょっと前なら異常事態である。

 でも、よーく考えてみれば、ここ数年の韓国におけるガンプラの展開は、「おしゃれな韓国男子のおしゃれな高級ホビー」というマーケティングを行っている節があったりする。
 だから、意外とこの店はCOEX MALLのコンセプトに沿っているのかもしれない(でも、モビルスーツ並べて「おしゃれ」と言われてもねぇ…)

 改装前のCOEX MALLは、韓国伝統の大衆的な地下商店街を継承しつつ、見栄を張りたい人にも、そうでない人にも対応しているバランス感覚が魅力の場所だったが、大改装後は、お金と暇のある韓国内外裕福層が顧客対象、といった感じが露骨になり、何かあれば韓国内左派勢力から叩かれそうだ。

 正直、昔から広く浅くで面白いものを置いてあるような地下街ではなかったけれど、今回の大改装で一層、「韓国ならでは」といった、いい意味での「カッコ悪さ」を失ってしまったような気がしないでもない。

 今後、ますます足が遠のくことを予感をさせる、ちょっと寂しいリューアル・オープンだった…

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以前フードコートがあったところ…

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Vol.512 はたまた新しい映画館なんだけど [韓国映画]

 2014年10月、ソウル・江南の片隅に一軒の新しい映画館がオープンした。

 劇場名は「JOY N CINEMA」といい、二番館と名画座を兼ねた構成になっている(※)。
 最寄りの駅は地下鉄三号線「新沙洞」駅なので、訪ねてみることにした。
(※)筆者が訪れた時点での話

 地図ではその所在はカロスキル沿いに描かれているが、新沙駅からかなり遠くロッテシネマ新沙洞(旧ブロードウェイ劇場)から徒歩10分経っても到着しない。

 それらしき場所に何とか着いてみれば、今度はどこにも映画館らしきものはなく、辺りは低層の雑居ビルばかり、目の前は狎鴎亭のアパート群だ。
 ちょこんと置かれた立て看板を見つけたものの、やはり、どこに劇場があるのか、さっぱり分からない。

 仕方ないので周囲をぶらつき、また立て看板のところに戻る途中で、やっと映画館が入っているビルを発見する。
 それはごく普通の雑居ビルで、だいぶ奥まったところに劇場名が書かれているだけ、しかも出入口前が駐車場になっているので、これじゃ、分からなくて当たり前だ。
 昔、狎鴎亭にあったスポンジハウスも非常に分かりにくい場所にあったが、それを思い出す。

 雑居ビル玄関にはチラシが置いてある以外、それらしき案内はなく、「本当にここか?」と不安な気持ちを抱きつつ、しょぼいエレベーターで地下に向かう。

 しかし劇場ロビーに入ってみれば、レンガ造りの上品な内装になっていて、なかなか広く、置いてあるテーブルや椅子の趣味もいい。
 ただ、男子トイレが全く別のフロアにあり、しかも異常に狭いので、どうしても、にわか作りの映画館といった感じである。

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 スタッフは基本的にアルバイトらしいが日時によって独りしかいないことがあって、発券に売店、映写管理に館内清掃まで全部やっているので、上映が終わるとかなりバタバタしていたりする。
 社会問題になった、すき家のシフトみたいだ。

 ロビーと劇場は扉一枚、カーテン一枚で隔てられているだけ、内部はかなりギリギリの作りで座席自体は悪くないものの、各列とも段差はあっても必要な高さが足りず、前席に誰か座ると基本的にアウトである。

 最後部列が鑑賞に一番良いと思われるが、それでも端の席はスクリーンに対して急角度の位置にあり見難く、そうでないところは冷暖房の風が頭を直撃という困ったレイアウトになっているので、どちらにしても究極の選択を迫られる。

 映写プロジェクターの光軸も、かなり低いところを走っているので、どの席でも客がちょっと動いただけで予期しない影絵が始まってしまうし、熱モヤが上映中かなり目立つ(まるで火事)。

 画面の明るさや音質については、筆者的に大きな不満は感じなかったが、競合すると思われる他のミニシアターに比べるとちょっと落ちる感じだ。

 画面の見辛さで例えると光化門のスポンジハウスに匹敵し、今のソウルにおいては、例えミニシアターであってもこれじゃ、かなりマイナスだろう。
 ロビーは一流だが、その他は…???といったところだろうか。

 結論として、どうしても観たい作品がここでしか上映していない限り、あまり進んで来ようとは思わない映画館だった。

 もっとも、江南界隈におけるこの手のミニシアターは短命なことがほとんどで、個性的なプログラムはそのうち他のシネコンと横並びになり、やがて劇場自体が姿を消す、というパターンになりやすいから、興味がある方は今のうちに行っておいた方がいいかもしれない。

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Vol.511 平壌冷麺の味 [韓国の食]

 久しぶりに冷麺を食す。

 なぜかと言えば、最近の韓国では値上がりが激しく、足が遠のいていたからである。

 日本のラーメンと同じで、真面目に作っているお店ほどコストパフォーマンスが悪いらしい。
 今ではメニューにW10000-と表示されていても驚かなくなった(東京の有名なラーメン屋とほぼ同じである)。

 セントラルキッチン方式で作っているチェーン店で食べれば安く上がるが、そんな代物をソウルで食べても意味はない。
 そういうお店は、麺がそこそこいけても、スープの味は別物と言っていいくらい、レベルが低い。

 そこは新沙駅から割りと近くにある有名店で、この頃では日本の観光サイトでも紹介されている。
 ソウルでは少数派の真面目な平壌式冷麺を出すお店だったので、知人と昼食を食べに行く。

 地元のランドマークとして有名な某病院裏にあるのだが、ここら辺一帯は江南地区の中でも再開発が遅れている場所で、家賃も若干安く、以前から映画関係者の事務所がたくさんある。
 昔ながら風情の食堂も幾つかあって(でも江南価格)、結構穴場かもしれない。

 新沙洞付近でグルメと言えば、いちげんさんの日本人観光客はカロスキルや某ケジャン屋方面に流れるためか、それらしき団体は今回、全く見かけなかった。

 その店は外観も中身も決して綺麗ではないが、こういう貧相な方がソウルの冷麺屋に関しては美味しいお店が多い。
 従業員がやたらいるので、時間帯によって、かなり混むと見た。

 出される冷麺は、ごく普通の風体だが、化学調味料を使わず、あっさりした味が特徴だという。
 さっそく、スープを一口すすってみれば酸味は弱く、トンチミの風味は控えめだが、その代わり、豚骨系の上品な味が濃厚に漂う。

 麺は日本の冷やし中華系太麺で、筆者が好むパリパリ系細麺ではないが、日本人にとっては親しみやすい触感だと思う。

 しかし、全体的に観るとボテッとしていてキレがなく、大味なのは否めない。
 スープが繊細でも、麺玉その他が雑なので、バランスが取れていないのである。
 量もかなり多く、もう少し麺を減らしてもいいのではないかと思った。

 だが今回ひいたのは、肝心の冷麺についてではなく、一緒に赴いた知人女性の行動だった。
 真っ昼間なのに「ビール飲まない?」と、店に入るや否や言い出したのである。

 筆者は日が出ているうちはアルコールを飲まない主義だが、その時は油断して、ご相伴にあずかったのが、大きな間違いだった。
 調子こいて二人で瓶ビールを三本開けたのはいいが、途端に疲れがどっと出て来た。
 「しまった…」
 大した酔いではないにしろ、この後、退屈なインディーズ映画を観なくてはならない。

 だが、彼女の方は会社に戻って、夜中まで激務である。
 以前は昼に堂々と酒を飲むようなことなど一切なく、それほど強い方でもなかったはずなのだけど…おい、おい??

 でも、考えてみれば、彼女に限らず、お酒に溺れかけているような若い女性を韓国でも見かけることが多くなった気がする。

 お昼にビールをちょっと程度なら目くじら立てることはないけど、前日に深酒してヘロヘロ状態で夕方に出社して来たり、朝まで飲んでいて、二日酔いフラフラで待ち合わせ場所に現れたりする。

 それは彼女たちが韓国男子と肩を並べ、第一線で働いているという事なのかもしれないけど、付き合いが長い女性だったりすると、その変貌ぶりには戸惑いも感じてしまう。

 どこでも生きることは辛いよなぁ、などと改めて痛感しつつ、その日の冷麺は複雑な後味を残すのだった…

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Vol.510 2014年☆韓国映画BEST☆part5(END) [韓国映画]

【印象に残った作品たち(2)】

『신의 한 수』
(日本語訳題名『神の一手』)
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出典:NAVER영화
 劇画が持つ破天荒さを映画で再現した快作です。
 イ・ボムスの凶悪ぶりが最高!

『해무』
(邦題『海にかかる霧』)
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出典:NAVER영화
 韓国映画の伝統を受け継ぎつつ、現代的な作品へと昇華させた秀作。

『도희야』
(邦題『私の少女』)
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出典:NAVER영화
 「これでもか!」というくらい韓国社会の暗部を叩きつける傑作ですが、政治的偏向に陥っていないところがいいです。

『자유의 언덕』
(邦題『自由が丘で』)
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出典:NAVER영화
 完全に予想を覆されてしまったホン・サンス=ワールドの秀作。
 異邦人を描いた映画としても優れていて、これからの「自称・日韓友好映画」一つの指標になるかも?

『님아, 그 강을 건너지 마오』
(日本語訳題名『あなた、この川を渡らないで下さい』)
(※)意訳すると『私をおいて逝かないで下さい』)
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出典:NAVER영화
 『牛の鈴音』の作劇スタイルを更に進化させた韓国ならではの異色作ですが、ドキュメンタリーとしては賛否両論の演出といったところでしょうか。

【印象に残った作品たち-番外編-】
 作品自体はかいませんが、韓国社会を知る為のよい教材になると考えたので、あえて次の二本を選んでみました。

『변호인』
(日本語訳題名『弁護人』)
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出典:NAVER영화
 故・盧武鉉元大統領がどうして、ここまで英雄視されるのか?

 これは日本人の多くにとって不可解でよく分からない現象ですが、『변호인』という映画は、それを感覚的に知る事ができる作品かもしれません。

 この『변호인』が左側の作品だとすれば、2014年末に公開され大ヒットした『국제 시장(国際市場で逢いましょう)』は、その右側にある作品という解釈もできると思います。

『명량』
(日本語訳題名『鳴梁海戦』)
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出典:NAVER영화
 5,6時間は必要な内容を強引に2時間弱にまとめているため、無理なダイジェスト版の感が免れず、ツッコミどころも満載ですが、文禄・慶長の役が起こった当時の日本について、ここまで真面目にアプローチした韓国映画は今までなかったと思います。

 この作品を巷の風潮に沿って、「反日映画」と切って捨てることは簡単ですが、それを言ったら、日本で熱狂的に支持されている戦国武将や幕末の志士を描いた作品群は、韓国から見れば「日本人が極右に憧れ、賞賛している危険な作品」ということになってしまうでしょう。

 この映画が韓国で大人の支持を受けた背景には、日本のそれに似た、現状を打破してくれる英雄への渇望と憧れもあったと思うのです。

 海戦シーンは、おそらく今の日本映画で無理なレベルの仕上がり、一見の価値あり。

 【総括】
 今回、シメの総括を書こう…と思ってみたものの、はたと手が止まってしまいました。

 なぜなら、韓国映画はブロックバスター、インディーズとも、既にビジネスモデルが確立してしまい、これ以上の変化は衰退するしか望めないのでは?と考えたからです。

 先日、日本の国営放送で日本のアニメコンテンツが抱える海外営業力の弱さを危惧する番組が放送され、日本側の問題を打破するヒントとして、韓国のある作品が紹介されていました。

 その作品は、かつての日本で家電やら自動車の海外輸出に取り入れていた手法を使って外国販売に成功している、という内容です。

 でも、それを観てつくづく思ったのは「だから、この作品は面白くないんだな」という事でした。

 残念ながら韓国映画群もまた、だいぶ前から、その轍を歩みつつあるのかもしれません。

END


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Vol.509 2014年☆韓国映画BEST☆part4 [韓国映画]

【印象に残った作品たち(1)】

『집으로 가는 길』
(日本公開時題名『マルティニークからの祈り』)
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出典:NAVER영화
 納得出来ないところもありますが、ツボを押さえた感動の力作。
 前評判の割には韓国内でヒットしなかったのは、今の時代を考えると仕方ないかも。

『수상한 그녀』
(日本公開時題名『怪しい彼女』)
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出典:NAVER영화
 ベタな韓国式コメディを逆手にとった爆笑の感動作。
 この作品を観て、「韓国映画はベタで古い!」と馬鹿にすることは簡単ですが、【そんなら同じことやって、超えてみろや!】と言いたいですね。

『한공주』
(日本公開時題名『17歳の涙 ハン・ゴンジュ』)
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出典:NAVER영화
 かつて日本で蔓延しかかった【韓国=夢の国】という【お花畑系】と真逆の内容ですが、韓国映画の良き伝統を引き継ぎ、インディーズの機動性を活かせた問題作。

『아버지의 이메일』
(日本語意訳題名『父が残したEメール』)
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出典:NAVER영화
 日本の『エンディング・ノート』にも繋がる、驚きのエンタティメント・ドキュメンタリー。
 優れた韓国現代史になっているところも見所です。

『역린』
(日本公開時題名『王の涙 イ・サンの決断』)
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出典:NAVER영화
 これまたベタ系の韓国時代劇に見えるかもしれませんが、大胆な解釈の脚本は韓国映画におけるエポックだったのでは??
 こういう歴史の翻案は「歴史の捏造、粉飾」とは言わないでしょう。

『피부색깔=꿀색』
(日本公開時題名『はちみつ色のユン』)
(※)厳密には韓国映画ではありませんが、選んでみました。
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出典:NAVER영화
 特異な境遇にあった当事者だからこそ描けた、自伝ドキュメンタリー・アニメーション。
 自己のオリジナルを韓国に求めた結果は?という視点で見ると、非常に深い内容だったと思います。

(part5に続く)


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Vol.508 2014年☆韓国映画BEST☆part3 [韓国映画]

【印象に残った監督とその作品(2)】

융(전정식)&Laurent Boileau
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出典:NAVER영화&©Cinêart
 韓国映画ではありませんが、異邦人だから描けたであろう独自の視線と作品スタイルは注目に値します。

조범구
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出典:NAVER영화
 まるで劇画のようなエモーションを映画へと転化させた手腕は、この監督ならでは。

심성보
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出典:NAVER영화
 名作『殺人の追憶』が生まれた背景には、この人のセンスが大きく貢献していたのでは?

정주리
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出典:NAVER영화
 女性監督描くダークでシュールで個性的な映画ですが、今後の韓国映画を考える上で重要な作品になるでしょう。

서호빈
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出典:NAVER영화
 低予算インディーズながらも、その独特の映像美と優れた人物描写に監督の才能がキラリと光っています。

(Part4に続く…)

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Vol.507 2014年☆韓国映画BEST☆part2 [韓国映画]

【印象に残った監督たち(1)】

박찬경
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出典:NAVER영화
 あざとい再現ドラマで著名な巫女の人生を描いたのは、この監督の個性によるところが大きかったのではないでしょうか。

이정호
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出典:NAVER영화
 出来が良い割には、パッとしなかった作品ですが、ブレのない安定感は監督の技量だったと思います。

이수진
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出典:NAVER영화
 ハードな社会派ですが、映画的にも凝った作品であり、それをサラリとやってのけたのは、監督の才能でしょう。

홍재희
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出典:NAVER영화
 時には激しく、時には微笑ましく、そして時には物悲しく…
 韓国現代史を背景に、自分の家族を赤裸々に描く事が出来たのは女性監督ならでは、と思います。

이재규
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出典:NAVER영화
 史実をベースに、見所一杯の大胆なエンタティメントに仕上げた手腕は、TV界で揉まれた故の実力かと。
 韓国映画ブロックバスター系、期待の星。

창감독
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出典:NAVER영화
 ブロックバスターのアクション映画としては、あまりにも奇妙なテイスト、韓国式フィルム・ノワールの新機軸に成りえるかも?

(Part3に続く…)

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Vol.506 2014年☆韓国映画BEST☆part1 [韓国映画]

 いつものように、2013年12月から2014年11月の間に韓国で公開され、韓国の劇場で鑑賞した作品のみ、対象としてあります。
 最近、観る機会がかなり減って来ているので、だいぶ偏りがあることを予めご了承下さい。

【印象に残った俳優たち】

전도연(『집으로 가는 길』)
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出典:NAVER영화
 彼女も韓国芸能界の通例に沿って、めっきり出演数が減りましたが、歳をとってもイメージが変わらない女優の一人だと思います。

선우선(『가시』)
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出典:NAVER영화
 基本的にバイプレーヤーの人ですが、『가시』の面白さは彼女に依る部分が大きかったと思います。
 演出の妙と言われれば、それまでですが…

정인선(『한공주』)
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出典:NAVER영화
 『한공주』に限らず、大学生役や高校生役のブリブリ演技で大活躍。
 あまり上手ではないのですが、妙に印象に残ります。

배두나(『도희야』)
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出典:NAVER영화
 『도희야』における演技は彼女の新境地を開いたと思います。
 でも、彼女を再評価するきっかけが、日本など海外作品に依るものだとすれば、あまり喜べません。

이주승(『셔틀콕』)
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出典:NAVER영화
 二十代を代表しつつある演技派ですが、俗にいう「韓流」と関係ない正統派でもあります。
 某元大統領に似ているので、そのネタで仕事がいずれ来るかも?

박정민(『들개』)
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出典:NAVER영화
 個性の強すぎるきらいはありますが、류승범の後を継げるであろう期待の若手。
 ただ、ちょっと落ち着き無さ過ぎ。

백승기(『숫호구』)
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出典:NAVER영화
 出演している自演作はトホホですが、かなりの芸達者。
 監督やPDではなく、俳優に徹してみては??

加瀬亮(『자유의 언덕』)
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出典:NAVER영화
 まさか、ホン・サンス=ワールドに彼がこんなにハマるとは驚きでした。
 韓国映画では極めて珍しい日本人俳優出演の成功例でしょう。

최우식(『거인』)
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出典:NAVER영화
 『거인』が韓国で高い評価を受けた理由の一つに、彼の熱演があったことは間違いないと思います。

이정재(『빅매치』)
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出典:NAVER영화
 「今さら」と言う人もいるでしょうが、俳優として第二の黄金期を迎えているのでは?

(Part2に続く…)

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Vol.505 中国式冷麺(중국식 냉면)の味 [韓国の食]

 ここ十年ばかり、ソウルでは本式を謳う中国料理屋がかなり増えた。

 元々、韓国でも中国料理はごく身近にあるお馴染みの存在だったが、基本的には「韓国式中国料理」であり、メニューは限られ、味も韓国人の味覚に特化していた。
 より本場に近い味であることや、お店の雰囲気であることを表に堂々と出すようになったのは、割りと最近の話である。
 
 以前は、永登浦辺りのディープな中国人街にでも行かないと食べることが出来なかったような料理を、ソウルの普通の繁華街でも食べることが出来るようになり、訪れる客も、ごく普通の韓国人ばかりになった。

 そうした「本格中国料理の一般化、韓国社会への浸透化」の中で目立つようになったメニューの一つに、「中国式冷麺」と称されるものがある。
 なんのことはない、いわゆる「冷やし中華」なのだが、このメニューが堂々と貼られるようになったのも、これまた最近の事である。
 かつては「中国式冷麺」といっても、「ソウルにおける平壌式冷麺」と大して変わりはなく、わざわざ区別する必要がなかったのではないだろうか。

 この「中国式冷麺」、筆者的には韓国の地元料理として邪道だと思っていたので、それまで食べたことはなかったのだが、たまたま立ち寄った中国料理店にそれが掲げられていたので、注文してみることにした。

 そのお店は光化門駅の近くにあり、韓国における中国料理屋の定石通り、ビルの二階にある。
 だが、他と違うのは、お店に場末感がなく、どうやら麺料理をウリにしているらしいことである。
 だから、お店の前を通りかかるたびに、気になっていたのだ。

 中に入れば、きちんとした専門店、雰囲気も日本のそれに近い。
 やさぐれたサラリーマンや年配客ばかりかと思いきや、そうでない一般客が沢山入っていて、人気店なのかもしれない。
 メニューを観ると確かに麺料理の種類が他のお店よりも多い。

 やがて運ばれてきた「中国式冷麺」は、当然だが、日本の冷やし中華とは異なっている。
 日本でまともな冷やし中華を頼むと、外観も味も洗練された品が出てくるが、ここは大味かつ、盛り付けからして野暮である。
 だが、その野暮さは明らかに韓国的な野暮さではなく、大林洞辺りの中国人街でよく見かけた野暮さなので、どうやら華僑系のお店のようだ。

 味の方は悪くなく、酸味がやや強い点を除けば、ソウル某所の平壌式冷麺なんかとそれほど変わりはない。
 スープは半ば凍っているが、これもまた、韓国の冷麺屋で見られる手法である。

 麺は太く腰があり、適度に固くて美味しい。
 麺料理を前面に出しているだけのことはある、といった感じの味だ。

 では、何が他の冷麺と違うのか、と問われてみれば、上に載った具材だろう。
 刻みキュウリのみならず、くらげにイカとエビ、はたまた干し海鼠まで載っているのである。

 半ば凍ったような麺料理の上にこれらの具材が載っていても、その風味が活かせるとは思えないのだが、その「なげやり感」には、決して日本の中華料理にはない大胆さが感じられ、チャジャンメミョンやチャンポンに代表される、「韓国人による韓国人のための中国料理」には見られない個性があった。

 価格はそれなりなので、頻繁に食べにくることはまずないだろうけど、時間とお金に余裕があれば、たまにはこようかな、と思わせてくれるお店であった。

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Vol.504 カチの群れ [韓国生活]

 韓国の街中で頻繁に見ることが出来る「カチ(까치)」(和名 カチガラス)は、韓国を象徴する鳥と言われているが、正式の「国鳥」という訳ではない。
 カケスの一種でかなり賢く、人手で育てるとかなり懐くらしいが飼われているのは見たことがない。

 かつて韓国では保護が行き過ぎてやたらと増えてしまい、駆除の対象になったこともあってか、昔に比べると随分減った気がするが、それでも市街地に植えられた樹木の梢に残された大きな巣をよく見かけるから、今も街中で沢山暮らしていることがよくわかる。

 ここ十年ばかり、ソウルではこの「カチ」がまた増えてきているように思えるが、同時に人間に対して以前よりも物おじしない個体が増えているようだ。
 昔は数が多くても人に対するパーソナル領域がシビアで、接近して写真を撮ることが案外難しかったのだが、最近の個体はちょっとそこら辺が無神経になって来ている。

 決してフレンドリーではないが、そこそこ近寄ってカメラを向け続けてもパッと飛び立つことが少なくなった。
 人に対してもっと激しい警戒心を抱くようになってもおかしくないのだけど、カメラが無害であることを学んだのだろうか?

 韓国はどうも留鳥の種類が少ないようで、どこに行ってもカチばかりがゲーゲー鳴いている。

 ツバメもスズメもあまりいないし、カラスは見たことがないしで、後はドバトばかり。
 時折、郊外や地方で固有種と思われる鳥を見かけることはあるが、大概は小型で動きが素早く、隙を見せないので観察が難しく、どのような種類なのかよく分からない。

 時期と場所によってはカモやツルの仲間が大量に飛んで来るし、ソウル市内だと清渓川で大きな雁が戯れていたりするが、日本のように地域ペット化しているのは見たことがないので、韓国では野鳥に対する一般の関心が低いのかもしれない。

 そう言えば、韓国の伝統的な結婚式で使われる小道具に雁のデコイがあるが、かつては生体を使っていたらしいので、その当時は扱いが結構大変だったんじゃないだろうか。
 野生種だから暴れるだろうし、力があるし、噛まれればかなり痛い。

 以前現地の知人に「あの雁って昔はどうしたの?」と尋ねたところ、「多分食べるんじゃないのかな…」とはっきりしない答えが返ってきた。

 昔の人が雁をペットにしていたとは考え難いから、食材にするのが一番合理的な答えなんだろうけど、カモ肉というのは臭かったりするから、外れるとかなり不味い。

 デコイが使われるようになった裏にはそんな事情もあったりして…?

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